だいぶ古くなってしまいましたが、週刊ダイヤモンドのエアライン&エアポート特集。
楽しく読ませていただきました。
まずは目次から(ダイヤモンド社HPより引用させていただきました)。
<特集>
エアライン&エアポート 世界大激戦
エアバスの新型航空機A380を就航させ、ますます評判が上がるシンガポール航空。規制緩和で利便性を高め、世界の航空会社や旅客を呼び込む香港や韓国の空港。技術革新と自由化の流れに乗って攻勢をかける外国勢を前に、立ちすくむ日本勢。日本の空は大丈夫か?
Prologue
アジアの雄を目指す激安航空と戦略的空港
エアアジアXが日本の空港に求める就航のための条件
Interview エアアジアX CEO●アズラン・オスマン−ラニ
徹底した顧客志向で成長するシンガポールの航空と空港
Interview シンガポール航空CEO●チュウ・チュン・セン
Diagram 主な航空会社の興亡と再編、アライアンス
Part 1
エアライン 規制緩和で始まる大再編
欧米、アジアの最新事情 世界最大の航空会社が誕生へ 燃油高や景気後退で再編加速
Interview 全日本空輸社長●山元峯生
JAL(vs)ANA 航空自由化対応で違い鮮明 新型機遅延は波乱の幕開けか
「時価総額」ランキング 時価総額1兆円超えは4社 日本勢2社は収益力が課題
利用者評価ランキング トップ3が安定した強み発揮 日系2社は経費削減でダウン
エアバス(vs)ボーイング 超大型A380と中型B787 新時代へ異なる戦略で対応
Part 2
エアポート ハブ空港の地位をめぐる競争激化
世界空港ランキング 自由化と民営化で伸びる欧州 国家戦略で成長促進のアジア
日本の空港ランキング 下位に並ぶ過疎地の地方空港 利用の低迷続き財政を圧迫
航空の経済学(1) 利用者のための規制緩和 オープンスカイ政策の意義
Column 航空業に特有の経済合理性 規制緩和とイノベーション
航空の経済学(2) 空港の過剰建設を後押しした特別会計の構造問題
Part 3
航空政策 首都圏空港 容量倍増案の全貌
日本の空の次なる戦略 首都圏路線はすぐに不足する 水面下で進む100万回構想
Interview 運輸政策研究機構会長●羽生次郎/東京都副知事●猪瀬直樹
(特集2以下省略)
読んでいてわくわくしました。
各航空会社がサービスや利便性などを武器にしのぎを削り、エアバスとボーイングも同様に争い、切磋琢磨をする。
各社の戦略を思い描きながら、次はどの航空会社を使うか、などと感慨にふけった次第。
航空会社については、シンガポール、エミレーツ、ヴァージンが鉄壁の3トップを形成している模様。
この中に割って入るのは至難の業かもしれません…
3社に共通しているのは本来単なる「移動」にしかなりえなかったものに独自の視点で付加価値をつけたことだと思います。
その姿勢を崩すどころかむしろ積極的に推し進めているように見えます。
結果、他社も追随して航空会社のトレンドとなっているようですが。。
利用者としては歓迎の方向なので今後が楽しみです。
そして空港ですが、最近シンガポールのチャンギ空港を利用する機会がありましたが、素晴らしいの一言でした。
快適そのもの。
お店の充実度も素晴らしく、それと比べてしまうとNAKAMISEなどで一新したとは言え、成田では見劣りしてしまうのも事実。
ドバイインターナショナルエアポートも有名なお宝くじを始めとするサービス向上に注力しているようですし、日本としては空港のあり方をもう一度見直す必要性大でしょう。
成田をどうするのか、羽田をどうするのか、このまま韓国の仁川国際空港やシンガポールのチャンギ空港の後塵を拝するのを黙って見ているのか…
日本という国が今後どう生きていくのかを考える意味でも、チャンギ空港などをロールモデルにして真剣に考えなければいけない時期にきていることを痛感しました。
最後はこのままでいいのか、暗澹たる気持ちになってしまいました…
そんな日本の空港行政の現実がコンパクトにまとまっていますので、そのあたりを整理して読みたい方にオススメです。
もちろん、A380を始めとする豪華な飛行機や空港について最新情報を知りたい、楽しみたい、という方にもオススメです!
ダイヤモンド社本書紹介ページ:http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=20244062808