2008年12月09日

[Book]長い家の殺人

長い家の殺人(講談社文庫、著者:歌野晶午)

長い家の殺人 (講談社文庫)
歌野 晶午
講談社
売り上げランキング: 562803
おすすめ度の平均: 3.0
3 長いねえ
4 放浪探偵・信濃譲二、デビュー作
2 今後を期待ですかね
3 ひっー!!「白い家のほう」が最初だと想ってた!!!
4 デビユーサク


◆概要&感想◆
以前、「葉桜の季節に君を想うということ」(エントリはこちら)を読んで非常に面白かった歌野晶午さんの著作。
「世界の終わり、あるいは始まり」を読みたいとも思っていましたが、ここは原点であるデビュー作からだろうということで本書を読みました。

こちらもなかなか面白かったです。
「こうなんだろうなぁ」と展開は予測できても、どうやって導いていくかは全く分からず。

デビュー作だけあって、「葉桜の季節に君を想うということ」ほどの緻密さはありませんが楽しめました。

ちなみに最後の「薦」内で作家の島田荘司さんが、歌野さんのデビューの立役者であったことが書かれています。
それを読むと歌野さんは当時勤め人であり、1年で本書「長い家の殺人」を完成させたとか。

歌野さんの才能もあったとは思いますが、それ以上に「作家になる」という強い思いと爆発的な努力があったのだと推察されます。
また、島田さんが当時の島田さんのお宅までの道のりを書いていた文章を読んで、歌野さんはアポなしでお宅訪問したとか。

思ったらがむしゃらに行動する、その分野のトップにあたる、というあたりは先日読んだ「祖母力」の祖母井さんに通じるものがあります。
もちろん受け入れ側(今回は島田さんですね)の寛容な心があればこそですが。
この心がいわゆる「祖母力」でもありますね。

本作はデビュー作であるとともに、歌野さんのいわゆる「家シリーズ」の1作目でもあるようです。
あと、「白い家の殺人」、「動く家の殺人」という2作がある模様。

というわけで、次のターゲットは「白い家の殺人」に決まりです。
白い家の殺人 (講談社文庫)
歌野 晶午
講談社
売り上げランキング: 368834
おすすめ度の平均: 2.5
2 う〜ん・・・
2 う〜ん
4 典型的な新本格ではあるが、


◆オススメしたい方◆
・良質のミステリーを読みたい方
・素晴らしい作家さんの処女作を読みたい方


■関連リンク■
・[Book]葉桜の季節に君を想うということ
・[Book]祖母力 うばぢから オシムが心酔した男の行動哲学
posted by Guinness好き at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック