(※11月21日に開示したプレスリリースの内容を11月25日時点で一部修正いたしました)
ライフネット生命保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:出口治明、以下「ライフネット生命」)は、情報開示を徹底することがお客さまに信頼いただくサービス提供の基本であるという考えにもとづき、生命保険料のうち生命保険会社の運営経費にあたる付加保険料の割合を、全面的に開示することとしました。
具体的には、当社がインターネット等を介して直接販売する保険商品に関して、お客さまからいただく保険料を
* 純保険料(年齢・性別・金利水準などによって変化する、いわば生命保険料の原価に相当する部分)
* 付加保険料(生命保険会社の運営経費に相当する部分)
に分けて開示します(添付(1)、(2)「保険料内訳表」参照)。
(ライフネット生命保険HPから引用させていただきました)
◆概要&感想◆
以前セミナーに参加させていただくなど、前々から注目しているライフネット生命さん。
またまたやってくれました!
硬直化した業界慣習を打ち破るべく、これまでブラックボックス化していた、
「生命保険の付加保険料率」
を開示してくれました。
これは素晴らしい…
メディアによる、業界他社からは非難の声も上がっているようですが。。
気持ちはわかりますが、開示をしてはいけない、というルールもあるわけではないですし、非難するにはムリがあるのではないか、と。
これまで暗黙のルールとして横並びで開示していなかっただけの話ですので、情報開示をしていただくことで、ユーザが実態を把握するための材料が増える(=検討材料ですね)ことは歓迎すべきことであっても、非難されることでは無いと思います。
(もちろん完全にユーザ視点から見たら、ですが)
もっとも、付加保険料の比率が少ないからいい!、と一概には言えないと思います。
出口社長や岩瀬副社長もよく仰っていますが、その付加保険料を何に使っているか、が重要なわけで。
ライフネット生命さんでは、販売プロセスをネットなどのチャネルに寄せることで経費の削減を図っており、その結果付加保険料率も低くて済む、という構図です。
付加保険料率が低いのにはそれなりの理由があり、それが同社の強みとなり、他社と差別化できるポイントにもなっています。
逆に付加保険料率が高いのにもそれなりの理由があると思います。
(単に、これまでのやり方だと内訳がバレないので、というのはNGですが)
純粋な人件費や広告宣伝費以外にも、販売するための体制整備や、代理店や販売する方々の研修費用などに充てていたり、新商品開発のための企画費用だったり、用途は様々だと思います。
付加保険料をどれだけお客様からいただき、どのように使うかについては各社独自の色があっていいと思いますので。
願わくば各社が、付加保険料率を開示するとともに、
「XXXの理由で使っています。XXXをするためには必要なのです!」
と言ってくれればそれが、その会社の理念であり、やり方として認知され、会社毎の差別化が図られていくのではないでしょうか。
他者が追随するか否かはさておき、日本の生命保険史にとって大きな一歩になるといいなぁと思う次第。
日本ではなかなか見られない、これまでの業界慣習を打ち破るという、新しい一歩を踏み出されたライフネット生命さんに今後も期待大です。
■関連リンク■
・徹底した情報公開を目指すライフネット生命保険、付加保険料率の全面開示へ(ライフネット生命HP内)
・付加保険料率(生命保険の「原価」)の開示について(ライフネット生命出口社長ブログ:デグチがWatch内)
・「保険の原価」の開示が話題(ライフネット生命岩瀬副社長ブログ:生命保険立ち上げ日誌内)
・リリース(ライフネット生命岩瀬副社長ブログ:生命保険立ち上げ日誌内)
・業界初!"保険の原価"を開示したライフネット生命に怨嗟の声(ダイヤモンドオンライン内)
■関連エントリ■
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