Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2008年 12/25号(文藝春秋)
Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2008年 12/25号 [雑誌]
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文藝春秋
SPECIAL FEATURES
Manchester United
◆独占インタビュー(1)◆
文◎マーティン・ファイン
ウェイン・ルーニー
「こんなチーム、他にはないぜ」
◆徹底検証(1)◆
文◎山中 忍
マンチェスターU
「地上最強の理由」
◆歴史を辿る(1)◆
文◎サイモン・クーパー
未来からの使者、背番号7
カントナ、ベッカム、ロナウド
FC Barcelona
◆独占インタビュー(2)◆
文◎ラミーロ・マルティン・ジャノス
リオネル・メッシ
◆徹底検証(2)◆
文◎横井伸幸
バルセロナ
「ドリームチームの再来」
◆歴史を辿る(2)◆
文◎フィル・ボール
オランダ人が生んだ
「美意識の象徴」
クライフ、ファンハール、ライカールト
◆証言構成◆
文◎ロブ・ビーズリー
チェルシー
「そして俺たちは生まれ変わった」
◆徹底分析◆
文◎スティーブ・スタマース
アーセナル
「あの輝きは戻るのか?」
◆戦術トレンド解析(1)◆
文◎豊福 晋
サイドバック新潮流
◆第一人者が語る◆
文◎ウリセス・サンチェス・フロール
ロベルト・カルロス
「サイドバックの時代が来た」
◆戦術トレンド解析(2)◆
文◎田邊雅之
「コレクティブ・カウンター」の衝撃
◆新指揮官が語る◆
文◎パウ・フステル
ウナイ・エメリ (バレンシア)
「サッカーとはショーなんだ」
◆強豪の覚醒◆
文◎木崎伸也
バイエルン
「理想主義者クリンスマンの流儀」
◆現地徹底取材◆
文◎宮崎隆司
ACミランよ、どこへ行く
◆34歳にして魅せる◆
文◎豊福 晋
デル・ピエーロ
「不死身のファンタジスタ」
◆Jリーグ王者決定◆
文◎二宮寿朗
鹿島アントラーズ
「オズは魔法使い」
◆トヨタ・クラブW杯に挑む◆
文◎佐藤 俊
ガンバ大阪
「攻撃サッカーで行こう」
◆GPファイナルへ向かって◆
文◎宇都宮直子
浅田真央
「舞踏会は続く」
◆ナンバー・ノンフィクション◆
文◎中村 計
野村貴仁
「変人と呼ばれて」
COLUMNS
* 阿部珠樹「リバースアングル115」
* 新連載 吉崎エイジーニョ
「日本サッカー研究所(3)」
* 小川 勝 Number on Number
「豊作の女子ゴルフ界」
NUMBER EYES
* ノルディック複合「高橋大斗の復活」
* 競馬「ジャパンカップと成熟の日本馬」
* テニス「名門校で事件はなぜ起きた」
FACE
* 蕭 一傑(野球)
SCORE CARD
* BASEBALL 永谷 脩
* MLB 津川晋一
* NBA 宮地陽子
* SOCCER 浅田真樹
* GOLF 三田村昌鳳
* PRO-WRESTLING 門馬忠雄
* MOTORCYCLE 遠藤 智
* OLYMPIC ROAD 松原孝臣
* SUMO 服部祐兒
* HORSE RACING 片山良三
OTHERS
* For Next Dream(5) 本橋麻里
* メディアウオッチング
* スポーツMONO語り
* FROM READERS & FROM EDITORS
* Catch the News
* 年間定期購読案内 次号予告
(文藝春秋HPから引用させていただきました)
◆概要&感想◆
大好きなNumberの恒例となった欧州フットボール特集号。
今号は、今シーズンの軸となりそうなマンUとバルサをメインにその他注目クラブをとりあげています。
現在プレミアシップ首位のリバプールに関する記事が無いのが不満ではありますが、現在のプレミア好況を反映してかプレミア勢の取り扱いが大きいのは嬉しい限り。
個人的に面白かった記事は、「◆戦術トレンド解析(2)◆「コレクティブ・カウンター」の衝撃」です。
ヒディングがEURO2008でロシア代表チームで体現した「コレクティブ・カウンター」という概念を現在の欧州フットボールシーンのクラブレベルのトレンドと絡めて解説しています。
コレクティブ(集団)とカウンターという、これまでの考え方であれば相容れない要素(記事にあるとおり冷静に考えてみると並び立たないわけではないので、あくまでイメージの問題であったわけですが)の融合によって成し得る戦術。
コレクティブもカウンターも個々に見れば馴染みのある要素だけに、決して難しい話ではありません。
が、なぜかこれまで誰も融合させようと思わなかった(もしくは思ったけど実現できなかった、でしょうか)2つの要素の融合を実現させたことのインパクトは思いの他大きかった、ということだと思います。
ロシア代表監督のヒディング、ローマのスパレッティ、アーセナルのベンゲルといった現在この戦術を体現できている知将達は確実に新しいフットボールトレンドを生み出した、と言えると思います。
そしてこの話、ふと考えるとビジネスの世界のアイデアと全く同じ気が。
iモードでも何でもそうですが、現在全く新規のアイデアはほぼあり得ない、新しいアイデアは既存のアイデアの融合から生まれている、とよく言われます。
この「コレクティブカウンター」についっても全く同様かと。
このような考え方はジャンルを問わないのだと改めて気がついた次第です。
◆気になったポイント◆
・◆新指揮官が語る◆ ウナイ・エメリ(バレンシア)「サッカーとはショーなんだ」
バレンシアの新監督エメリに迫る記事ですが、エメリ自身に非常に興味がわきました。
特に、「尊敬する監督はいないが強いて言えば全ての監督から学ぶことがある、特に2部や3部の監督から非常に多くのことを学んでいる」という点。
自分もそうでありたいと思うとともに、なぜそういった考えにたどり着いたのかについても調べてみたいです。
・◆34歳にして魅せる◆デル・ピエーロ「不死身のファンタジスタ」
デルピエロがずっとトップであり続ける理由の一端が垣間見られます。
その姿は何となく晩年のロベルト・バッジョを彷彿させます。
ずっと見ていたい選手であり、デルピエロであれば数年後も今と変わらずプレイしていそうと思わせるところが凄いです。
◆オススメしたい方◆
・全てのフットボールファン
・リーダーの方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(文藝春秋HP内)
・NumberWeb
■関連過去エントリ■
・[Book]日本シリーズ完全詳報・常勝軍団、復活!BASEBALL FINAL 2008(Sports Graphic Number)
・[Book]4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する