Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2009年 2/19号 [雑誌]
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文藝春秋
おすすめ度の平均:
マネージャーの方へ監督という職業
ふつうのこと
SPECIAL FEATURES
◆新連載第1回◆
文◎田村修一
オシム「監督を語る」
◆通訳が明かす◆
文◎木村元彦
間瀬秀一「オシム語録とは何だったのか」
◆元千葉GMが語る◆
文◎木崎伸也
祖母井秀隆「オシムはなぜ愛されたのか」
◆ロングインタビュー◆
文◎生島 淳
野村克也「人を見て法を説け」
◆私を変えた一言◆
文◎永谷 脩
野村再生工場の秘密
江本孟紀「お前、ワシが受けたら10勝するな」
小早川毅彦「ワンスリーになったら、斎藤のカーブを打ってくれ」
田畑一也「誰も期待なんかしてないんだ」
遠山奬志「サイドスローにしてみないか」
山崎武司「お前は態度が悪そうに見える。俺も昔はそうだった」
◆名言の宝石箱や〜◆
文◎松原孝臣
読まずにすませる野村本
◆名将判定会議◆
二宮清純×金子達仁「これでいいのか、日本の監督選び」
◆大アンケート◆
心に染みた監督の言葉ベストセレクション
仰木 彬/西本幸雄/大西鐵之祐/宿澤広朗
井村雅代/栄 和人/ヒディンク/トーリ/ロンバルディ ほか
◆独占インタビュー◆
文◎木崎伸也
フォルカー・フィンケ「“ドイツのオシム”は浦和をどう変えるのか」
◆誌上討論会◆
文◎クリスティアーノ・ルイウ
リッピ(イタリア代表監督)vs.カペッロ(イングランド代表監督)
「こんな時、あなたはどうする?シチュエーション別 勝利の方程式」
◆カリスマの根源◆
文◎宮崎隆司
ジョゼ・モウリーニョ「支配のメソッド」
◆青年監督の葛藤◆
文◎時見宗和
中竹竜二「信は力なり」
キャプテンから見た監督
文◎鷲田 康/佐藤 俊/城島 充
宮本慎也 中村順司/長嶋茂雄/星野仙一 ほか
宮本恒靖 トゥルシエ/ジーコ/西野 朗 ほか
吉原知子 山田重雄/セリンジャー/柳本晶一 ほか
第2特集
サッカー日本代表
オーストラリア戦プレビュー
◆ロングインタビュー◆
文◎戸塚 啓
岡田武史「ようやく真剣勝負ができる」
◆岡田ジャパンを斬る◆
文◎猪狩真一
セルジオ越後「2位通過なんてぬるすぎる」
◆日本代表進化論◆
文◎佐藤 俊
生命線はサイドハーフ
◆緊急レポート◆
文◎戸塚 啓
アジアカップ予選 vs.バーレーン「敗戦の“重たさ”」
◆7年目の決意◆
文◎鷲田 康
松井秀喜「危機感は常に持っている」
◆独白インタビュー◆
文◎宇都宮直子
浅田真央に足りないもの
◆13年ぶりの四大大会◆
文◎秋山英宏
伊達公子「笑顔の求道者」
◆ナンバー・ノンフィクション◆
文◎松原孝臣
空の向こう。山田いずみと日本女子ジャンプ
COLUMNS
* 阿部珠樹「リバースアングル119」
* 吉崎エイジーニョ「日本サッカー研究所(5)」
* 小川 勝 Number on Number
「平野早矢香の精神力」
NUMBER EYES
* 大相撲「朝青龍に引導を渡すのは誰か」
* ゴルフ「石川 遼でマスターズもCHANGE」
* モーグル「金メダリスト里谷多英の復活」
FACE
* 竹内智香(スノーボード)
SCORE CARD
* BASEBALL 永谷 脩
* MLB 津川晋一
* NBA 宮地陽子
* SOCCER 浅田真樹
* GOLF 三田村昌鳳
* PRO-WRESTLING 門馬忠雄
* MOTORCYCLE 遠藤 智
* OLYMPIC ROAD 松原孝臣
* SUMO 服部祐兒
* HORSE RACING 片山良三
OTHERS
* メディアウオッチング
* スポーツMONO語り
* FROM READERS & FROM EDITORS
* Catch the News
* 年間定期購読案内 次号予告
(文藝春秋HPから引用させていただきました)
◆概要&感想◆
「言葉力」と称して、監督のあり方とその影響力について特集した一冊。
選手を扱い、指導し、時にコントロールすることもある「監督」というポジションに焦点を当てているためスポーツに限らず、ビジネスでも参考になるかと。
特に今回は監督から発せられる「言葉」の影響がテーマ。
一流の指導者達が何をどのように考え、どんな言葉を発しているのかがよくわかります。
監督による名語録集といった趣もあり、非常に面白かったです。
人の上に立っている方、これから上に立とうという方、上司がいる方、人を監督、指導する立場の方、人とかかわる方、いずれの方にとっても何かしら響く言葉があるかと。
正直、監督論としては、特別新しいものがあるわけではありません。
自分の信念を貫く一方で、選手を大事にし、選手との対話も大事にする。
バランス感覚と、人に動いてもらうコントロールの力。
それらが大事なことに改めて気がつくかと。
サブタイトルにもあるとおり、特にフィーチャーしているのは、前日本代表監督のオシム氏と楽天イーグルス監督の野村氏の2人。
ですが、個人的には、浦和の新監督フィンケ氏と、早稲田大ラグビー部監督の中竹氏のインタビューが良かったです。
試合後のインタビューも含めて、今季のお二人の動きには注目したいと思います。
また、「こんな時、あなたはどうする?シチュエーション別 勝利の方程式」、「心に染みた監督の言葉ベストセレクション」、「これでいいのか、日本の監督選び」も興味深いところでした。
特に前2つの記事は、監督といえどももちろん人間、そんな人間くささが垣間見える記事。
それが勝負のあやにつながったり、ドラマになったりするのだと感じた次第。
監督という仕事の難しさ、報われなさについて、突っ込んだ記事と、それと真逆の監督の楽しさ、素晴らしさ、両面にとことん突っ込んだ記事があれば、さらに読んでみたい、と読後感じました。
できれば様々なスポーツ毎に。
その対比がまた監督という仕事を浮き上がらせるかな、と思ったり。
Numberにはいつかそんな記事にも期待したいと思います。
◆気になったポイント◆
監督は極論すると教育者系と勝負師系に分けられる
(「これでいいのか、日本の監督選び」より)
なるほど一理ある、と納得してしまったポイント。
監督に必要なのは、解決力、神秘性、人徳力
(「これでいいのか、日本の監督選び」より)
監督 = 上に立つ人と読み替えてよいかと。
戦術とか哲学とか話術とかの前に、監督が人格者でないと選手はついていかない。監督は、言葉の前に人間力がないとダメということです。
(「キャプテンから見た監督 宮本恒靖 トゥルシエ/ジーコ/西野 朗 ほか」より)
ライターという外部から見ても、選手という内部から見ても同じことを言っているのが興味深いです。
当たり前といえば当たり前のことですが、わざわざ言葉に出される、ということはそうでない方もいる、ということで…
◆オススメしたい方◆
・監督という仕事に興味がある方
・スポーツにおける「言葉」に興味がある方
・上に立つ方
・将来上に立ちたい、立つであろう方
・指導する(している)方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(文藝春秋HP内)
・NumberWeb
■関連過去エントリ■
・[Book]攻撃進化論-'08-'09 Mode of Football ATTACKING EUROPE(Sports Graphic Number)
・[Book]日本シリーズ完全詳報・常勝軍団、復活!BASEBALL FINAL 2008(Sports Graphic Number)
・[Book]4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する