ブランディング22の法則
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東急エージェンシー出版部
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おすすめ度の平均:
ブランディングの古典的書籍わかりやすく書かれた本
徹底的に顧客視点で単純化
ブランディングって何?と思っている人が読む本
カテゴリーで1番が1番印象的
目次
拡張の法則
収縮の法則
パブリシティの法則
広告の法則
言葉の法則
信用力の法則
品質の法則
カテゴリーの法則
名前の法則
ライン延長の法則
強調の法則
ジェネリックの法則
企業の法則
サブブランドの法則
兄弟の法則
形状の法則
色調の法則
国境の法則
一貫性の法則
変更の法則
寿命の法則
特異性の法則
(amazonから引用させていただきました)
◆本書を読む視点◆
・ブログのブランディングを行うにあたり何が肝なのか?
◆本書を一言で表すと◆
・一般に考えられているブランディングの常識を覆す22の法則
◆概要&感想◆
「視覚マーケティングのススメ」、「クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング」と同じく、[N]X[S]ブログデザイン勉強会の課題図書でした。
これは驚きの一冊。
これまで自分が、「ブランディング」と聞いて考える方法を尽く覆されました。
読みながら様々なブランドを思い浮かべていたのですが、数多くのブランドが本書とは違うことをやっているという現実。
本書に関しては色々と反論はあるんだろうなぁ、と思いつつも個人的には大納得。
基本的に、顧客から見るとブランドはどのように見られているのか、その視点から見ていくと本書の22の法則につながるのだと思います。
ブランディングする側の論理ではなく、一歩引いた目線で冷静に見てみると本書の考え方に行きつくのかな、と。
特に今はブログのブランディングを考えているだけに(だから読んだわけですが)、非常に思うところがありました。
まず飛び込んできたのが次の2つの法則。
拡張の法則
ブランドの力はその広がりに反比例する
収縮の法則
フォーカス(焦点を絞り込む)する時、ブランドは強力になる
両方を要約すると、あれこれ手を広げすぎず、焦点を絞り込め、と。
フィルタリングせずに何でもノージャンルで、というのはマズイ、と。
コンセプトを決める際にフォーカスすべし、ということかと。
このブログの場合は、タイトルにあるとおり「旅」「本」「ギネス」+「フットボール」+「Web関連」少々。
…多すぎ?!
ただ、半分凍結気味ではありますが、讃岐うどん巡礼ブログであったり、香港旅行ブログなどは、完全に単独で作成しました。
対象によってそのあたりのサジ加減は微妙に変える、という方向で行ければいいのかな、と勝手に解釈することにします。。
一番手になること
もし一番手になれなかったら、自分だけのカテゴリーを作りなさい
新しいカテゴリーにおける一番手のブランドになることだ
あと上も非常に気になったポイント。
何が何でもカテゴリーリーダーになりなさい、と。
ジャック・ウェルチがGEでやった、1番ないし2番でない分野からは撤退、というのもこれに近いですね。
これ、ブログに限らずビジネスにおける自分の立ち位置などでもぜひ考えなければいけないポイントだと思います(それがパーソナルブランディングですね)。
例えば、会社に勤めているのであれば会社内で、自分が一番手になれるポジションを探す、など何をするにしても応用可能なことかと。
もちろん自分に相応の実力があることが前提なだけに自分をコツコツと高めていくことと、こうした適切なブランディングを行うことの両輪が回ることで初めて成り立つものなのだと思います。
ブランディングとは、かくも険しき道のりなのですね。。
それにしても刺激的な一冊でした。
これからはブランドを見たり聞いたりする際に、いろいろと考えてしまいそうです。
自分がこれから何かをやる時も肝に銘じておきたい22の法則です。
◆気になったポイント◆
品質の法則
品質は重要だけれど、ブランドは品質だけで築かれるものではない。
品質がよければ、それが=ブランドとして優れている、にはなりません。
コカ・コーラの例で、コカ・コーラとペプシ、商品名がわからないとペプシの方が美味しいと答える人の方が多いとか。
でも、コーラのブランドとして考えると…というのは分かりやすい例でした。
カテゴリーの法則
リーディング・ブランドはブランドではなく、カテゴリーを売り込むべきだ。
パイの大きさを固定して、その比率を争うのではなく、パイの大きさ自体を大きくすべきだ、ということ。
確かに直径10cmのパイの半分握っているところ、3/4握るよりも、パイの大きさを直径20cmにしてその半分を握っている方が将来的な広がり、という意味でも大きいのは自明の理ですね。
ライン延長の法則
ブランドを破壊する最も簡単な方法は、あらゆる商品にそのブランド名をつけることである。
ついついやりがちですよね…
あそこにもここにもそんな例が溢れている気が。。
協調の法則
カテゴリーを築くには既存ブランドが他の競合ブランドの参入を歓迎する必要がある。
カテゴリーの法則に通じるものがあります。
活気のあるカテゴリーは注目を集めますし、お互い高め合ったり競い合うことのメリットが大きい、ということですね。
色調の法則
ブランドは競合とは反対の色を使うべきである。
競合の存在を喚起させるような色調はご法度。
一貫性の法則
ブランドは一夜では築かれない。成功は何年単位ではなく、何十年単位で測定される。
逆に言えば、一度作られたブランドイメージはなかなか拭えない、と。
◆オススメしたい方◆
・ブランディングに興味がある方
・マーケティングに興味がある方
・新しいものを作ろうとしている方
・ブランドの栄枯盛衰に興味がある方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(東急エージェンシー出版部HP内)
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