できるポケット+ クラウドコンピューティング入門 (できるポケット+)
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小林 祐一郎 できるシリーズ編集部
インプレスジャパン
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ユーザの視点からクラウドを知るクラウドが図解つきで解説されている初心者向けの書
実用的で悪くない。今から使える「クラウド」って感じでしょうか。
まえがき
目次
第1章 「クラウドコンピューティング」とは何か
1 「パソコン&ソフト」から「サーバー&サービス」へ <クラウドコンピューティングとは1>
2 サーバーが巨大で実体の見えにくい「雲」になる <クラウドコンピューティングとは2>
3 多彩なデバイスがクラウドコンピューティングを加速する <クラウドコンピューティングとは3>
4 クラウドコンピューティングを提供するさまざまなサービス <クラウドコンピューティングの事例>
5 クラウドコンピューティングを体験するには <クラウドコンピューティングの準備>
Column サーバーとデバイスは「ニワトリと卵」
第2章 Googleで体験できるクラウドサービス
6 Googleの主要サービスと対応デバイス <Googleのサービスでできること>
7 進化するメールサービス「Gmail」を使うには <Gmailの新規登録と基本機能>
8 Gmailとメールソフトを複数のデバイスで活用するには <アカウントの追加とPOP/IMAPの設定>
9 文書の共有機能に優れた「Googleドキュメント」を使うには <Googleドキュメントの基本機能>
10 常に最新の予定を共有できる「Googleカレンダー」を使うには <Googleカレンダーの基本機能>
11 自由にカスタマイズできるページ「iGoogle」を使うには <iGoogleの基本機能>
12 携帯電話やiPhoneからGoogleのサービスを利用するには <モバイル版の基本機能>
13 新しいパソコンを「1分」でセットアップする方法 <Webサービス利用環境のセットアップ>
Column 「情報」中心のコンピューティングへ
第3章 Windows Azureとマイクロソフトのクラウド戦略
14 「ソフトウェア+サービス」と3つのキープロダクト <マイクロソフトの主要サービス>
15 Microsoft Office Liveと次世代Officeの展望 <マイクロソフトのビジネス向けサービス>
16 総合オンラインサービス「Windows Live」を始めるには <Windows Liveの新規登録と利用準備>
17 「Windows Live」で写真を友達と共有するには <Windows Liveフォトギャラリーの基本機能>
Column マイクロソフト VS. Google クラウド対決のシナリオ
第4章 アップル、ソニーと海外Webサービスのアプローチ
18 「ワイヤレスで同期」するアップルのシンプルな提案 <アップルの主要サービス>
19 デバイスメーカー、ソニーが打つクラウド時代への布石 <ソニーの主要サービス>
20 フリーソフトにも波及するクラウド化の流れ <海外の主要サービス>
Column デバイスを使うことの「価値」はどこへ?
第5章 セールスフォースとヴイエムウェアの企業向けクラウド
21 クラウドでコスト削減・スピード向上が実現する理由 <ビジネス分野での主要サービス>
22 業務ソフト市場を席巻するセールスフォースの「凄さ」 <セールスフォースの主要サービス>
23 「Salesforce CRM」を無料で試すには <Salesforce CRMの基本機能>
24 サーバーを「仮想化」する仕組みとメリット <仮想化とは>
25 仮想化ソフトウェアの先駆者 ヴイエムウェアの強み <ヴイエムウェアの主要サービス>
Column 馬車から自動車へ、自社サーバーからクラウドへ
第6章 クラウド時代のセキュリティと今後の展望
26 「手軽さ」と「情報の重要性」のバランスを意識 <個人利用での危険性と対策>
27 セキュリティとコンプライアンスの両面が重要 <企業利用での危険性と対策>
28 普及のカギを握るビジネスモデルと意識の変化 <クラウドコンピューティングの展望>
Column すべてが「クラウド化」するわけじゃない!?
付録 覚えておきたい類語・関連語
ミニ用語集
索引
(Impress Japanから引用させていただきました)
◆本書を読む視点◆
・専門家が見るクラウドコンピューティングとは?
・難しいことをわかりやすくシンプルに説明するには?
◆本書を一言で表すと◆
・
◆概要&感想◆
[N]X[S]ブログデザイン勉強会でご一緒させていただいている小林さん(Heartlogic)から著書である「できるポケット+ クラウドコンピューティング入門」をいただきました!
ありがとうございます。
いただいたからにはエントリしないわけにはいかない、ということで書かせていただきます。
一読して、自分が何となくわかっていたつもりだった「クラウド(コンピューティング)」についてピシッとパズルのピースがきっちりハマった感じとでもいいましょうか。
色々抜け落ちていたクラウドについてがよくわかりました。
特に第3章と第5章あたりは完全に置いていかれていることがよくわかり、不勉強を猛省…
本書のメインターゲットは、「クラウドってよく聞くけど何?」とか「クラウドについて勉強してみたいんだけど」といった方々だと思いますが、「クラウドわかっているけど人にキチンと教えられるかと言われると…」といった方にもぜひ、という感じです。
何よりネタフルのコグレさんもエントリで書かれていますが、ホントわかりやすい文章です。
以前にも書いた記憶がありますが、難しいことをわかりやすく説明することほど難しいことはないわけで…
ましてクラウドのような形ある物ではなく、概念的な話であればなおさら。
ポイントの絞り方とまとめ方、出し方が的確でムダなく、ムリもないからなんでしょうか。
文章自体も語りかけるような文章とでも言うのでしょうか。
穏やかに理解しながら読み進めることができます。
私もこんな風に書けるようになりたい…
また、本書は実践を進める書でもありますので、実際にクラウドコンピューティングの世界への扉を開く助けとするにも良いかと。
抵抗なく扉を開けることができると思います。
さらに個人的に良かったのは各章終りに書かれている6つのColumn。
サーバーとデバイスは「ニワトリと卵」の関係でいたちごっこで進化してきた、とかマイクロソフトvs.Googleの対決4ステージの展望だとか、「情報」が中心となることでデバイスなどに与える影響だとかがわかりやすく書かれています。
どれもが小林さんの語りかけで優しくポイントを絞って書かれているので読んでいて心地良いです。
クラウドについてすんなり溶け込める一冊でした。
◆気になったポイント◆
世界規模の「超巨大な1台」と見なすことができるサーバー群の処理能力を、あなたのビジネスに合わせて 「切り売り」します――。これがクラウドコンピューティングの発想です。
「切り売り」とう表現が絶妙です。
新しいデバイスの登場は、新しい使い方も生みます。
クラウドコンピューティングはデバイスの進化が求めた、とも考えられるわけです。
頷きながら読んだ箇所。
すべてがクラウド化することはないし、する必要もありません。
その線引きは、個人や周囲の事情によって変わります。
まずは興味のあるところ、「不便だなぁ」と感じているところから試してみましょう。
クラウドへのアプローチの言葉として、ピッタリはまっていると思います。
◆オススメしたい方◆
・クラウドってよく聞くけど何?という方
・クラウドについて勉強してみたいという方
・Google、Microsoft、Apple、セールスフォースって今何をやっているの?という方
・最近のIT業界のトレンド、今後の展望をわかりやすく知りたい、という方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(インプレスジャパンHP内)
・Heartlogic(著者 小林祐一郎さんブログ)
・小林祐一郎「できるポケット+ クラウドコンピューティング入門」(ネタフル)
・[review] できるポケットプラス クラウドコンピューティング入門(creazy photograph)
■関連過去エントリ■
・[Book]情報力
・[Book]プラネット・グーグル