1989年4月15日、FAカップの準決勝リヴァプール - ノッティンガム・フォレストの試合がシェフィールド・ウェンズデーの本拠地ヒルズボロで行われました。
当時のイングランドのスタジアムではチケットの価格が安いことと盛り上がることから、熱狂的なファンが集う場所として「コップ」とも呼ばれる立ち見席がどのスタジアムでも見られました。
悲劇はその立ち見席で起こりました。
キックオフ後も立ち見席にサポーターが殺到、増え続ける人に耐えきれなくなり、フェンスに圧迫されるなどして96人が圧死、負傷者も200人以上が出てしまうという大惨事となってしまいました。
この悲劇から20年。
2009年4月15日水曜日、リヴァプールのホームスタジアムであるアンフィールドで犠牲者追悼の記念式典が行われました。
リバプールは、以前より08-09チャンピオンズリーグの準々決勝2nd.legの日程が、この4月15日と重なることから、リバプールが準々決勝進出の場合には試合日程を配慮するようUEFAに要請していました。
それだけリバプールというクラブが、このヒルズボロの悲劇を重く受け止めている、ということ。
リバプールの主将スティーブンジェラードは、このヒルズボロの悲劇でいとこを亡くしているそうです。
公式サイトで以下のように語っています。
「あの場面を生中継で見ていた僕はものすごいショックを受けた。知り合いがあの試合に行ってなかったかだろうかと思ったよ。あの時、リヴァプール・ファンはみんなそうだったと思う。あの晩、ベッドに入って、これ以上事態が悪くならないようにと祈ったのを覚えている。だけど、悲しいいことに翌朝、恐ろしいドアのノックの音で、いとこがあの試合に行っていて、悲劇的な死を遂げたことを知らされたんだ。あの時の彼の母や父や家族の反応を見たから、ぼくは今のような選手になることができたんだ」
「ヒルズボロの出来事はこのクラブにとってとても重要なものだ。亡くなった96名と負傷者のことは決して忘れられることはない。96という数字だけではなく、1人1人のことが思い出すことが大事だ。このクラブはあれ以来、正義のために戦ってきたし、これからもそうする。あれ以来僕らは団結してきたし、辛いときに共に仲間を大事にするのがうちのクラブなんだ。僕らはただピッチの上のことを大事にするだけじゃない。ピッチの外のことも同じなんだ」
「このクラブのファンは辛いときもいつも支えてくれる。ヒルズボロの時も同じだった。時は過ぎても、傷は決して癒えないし、ファンは決して忘れない。だから、僕らがサポーターの力を必要な時、彼らはいつもそこにいてくれるんだ」
(livedoor スポーツから引用させていただきました)
忘れてはいけないことがあり、それを胸に進まなければいけないことがあることを教えてくれます。
■関連過去エントリ■
・[PremierLeague]第32節 Liverpool - Blackburn Rovers