このエントリにも書きましたが、4強のうち3チームがプレミアリーグのクラブとなりました。
思い返せば、昨季2007-2008シーズンも4強のうち3チームがプレミア勢。
2007-2008シーズンの準決勝のカードは、
バルセロナ - マンチェスター・ユナイテッド
リバプール - チェルシー
そして今季2008-2009シーズンの準決勝のカードは、
マンチェスター・ユナイテッド - アーセナル
バルセロナ - チェルシー
ご覧のとおり、昨年の4強ユナイテッド、チェルシー、バルセロナ、リバプールから、リバプールとアーセナルが入れ替わっただけ。
プレミアリーグの強さが今年も際立つ展開に。
場合によっては、2年連続プレミア勢同士の決勝もあり得ます。
昨季の決勝の際は、02-03シーズンのイタリアセリエ勢同士のACミラン-ユベントス以来ということで話題になりましたが、これがさらに2年連続となった場合にはまた議論の的になるかと。。
ヨーロッパサッカーも終わった、偏り過ぎていて面白くない、他リーグ勢がふがいない…などなど。
これをつまらない展開(もしくはプレミア勢がお金を使った結果)と見るか、プレミア勢のリーグをあげた努力が結実した結果と見るかはひとそれぞれだと思います。
プレミアシップファンの私としてはもちろん後者。
奇しくも4月15日はヒルズボロの悲劇があった日。
それからしばらくの間、ヨーロッパの舞台に立つことすら許されなかったイングランド勢ですが、FAを中心としたプレミアリーグの創設と、メディアを巻き込んだ仕組みづくりで力を蓄えた結果が、今日の勢いを作っているのだと思います。
これまでも80年代から90年代のセリエ勢の天下、90年代後半から最近までのリーガ勢の天下と、各リーグがヨーロッパを席巻してきています。
ただ、今回のプレミア勢の隆盛がこれまでと違うのは、リーグ全体(といっても一部の上位クラブと言えばそのとおりですが)が底上げされていること。
特定のチームが強いのではなく、プレミアリーグからCLに出てくるチームが皆毎年ここまで強い、というのは余り例がないかと。
これはFAとクラブそれぞれが、リーグ全体の底上げやクラブと選手の育成等に真面目に取り組み、かつそれにメディアの恩恵という時流が乗っかったこと、そして何よりサポーターがそれを見守り、文字通りサポートしてきたことが挙げられると思います。
特に、とかくサポーターの行動が問題になりがちな他リーグと異なり、FAが家族でも観戦に訪れることができるプレミアリーグというものを作り上げた功績は非常に大きいと思います。
あのプレミアリーグのスタジアムの雰囲気は、安全と規律に基づいており、それゆえ安心して観戦できますし、一度体験してしまうと忘れることができません。
放映権料ももちろん大きいとは思いますが、プレミアリーグの場合根底にあるのは、FAの姿勢とサポーターのクラブを支える力があってこその隆盛だと。
プレミアシップではそれをリーグ単位で行えるのが強みだと思います。
(シチュエーションは異なりますが、どのチームも日本のレッズのような感じ、と思っていただければ近いかな、と個人的には思います)
もちろん外国人オーナーが好き勝手に動けてしまうといった問題点も無きにしもあらずですが、それを補って余りある強みがあるのだと思います。
何が言いたいのかというと、今現在プレミア勢が強いのは、その努力の賜物であり、決してお金だけではないのだと思うこと(ひいき目が入っている自覚はありますがそれでも)。
そして、ヨーロッパフットボール全体の繁栄を願う側として、プレミアリーグを目の仇にしているUEFAの方々はもう少しその背景も含めて考えて、いろいろと画策するのはやめてほしいなぁ、と思った次第です。
■関連過去エントリ■
・[ChampionsLeague](QuarterFinal 2nd.leg)Arsenal - Villarreal CF
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・[ChampionsLeague]決勝トーナメント準々決勝組み合わせ抽選