豊崎 由美
学習研究社
売り上げランキング: 186919
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おすすめ度の平均:
作家どころか文芸評論家まで敵に回す、正直すぎる書評褒めていても、吠えていても
書評は的確
目次
二〇〇四年の正直書評。
(号泣する準備はできていた―江國香織
空の香りを愛するように―桜井亜美 ほか)
二〇〇五年の正直書評。(生首に聞いてみろ―法月綸太郎
奇跡も語る者がいなければ―ジョン・マグレガー ほか)
二〇〇六年の正直書評。(魔力の女―グレッグ・アイルズ
マヂック・オペラ―山田正紀 ほか)
二〇〇七年の正直書評。(快適生活研究―金井美恵子
どれくらいの愛情―白石一文 ほか)
二〇〇八年の正直書評。(エンジェル―エリザベス・テイラー
ゴールデンスランバー―伊坂幸太郎 ほか)
(amazonHPから引用させていただきました)
◆本書を読む視点◆
・プロの書評家はどのようなスタンスで本を評するのか?
◆本書を一言で表すと◆
・いいものはいい、悪いものは悪い!
◆概要&感想◆
テレビ情報誌「TVBros.」で連載している書評を集めた書評集。
題名通りとても正直です(笑)
紹介する本を次のようにランク付け。
金の斧:親を質に入れても買って読め!
銀の斧:図書館で借りられたら読めばー?
鉄の斧:ブックオフで100円で売っていても読むべからず?!
そして書評自体も的確に、正直に、時には辛らつに書かれています。
時にはその対象は本だけでなく、文芸賞であったり、文芸評論家でもあったり。
とことんご自身の声に正直なのが伝わってきます。
こういったスタイルは気持ちがいいです。
どうしてそこまで…と思っていたら、本書の最後に次のようにありました。
これからもつまんない小説にはつまんないって言いたいし、面白い小説には惜しまず絶賛の言葉を連ねたい。素晴らしい…
自分の考えをなるべくストレートに断定形で記したい。
だって、そんなのちっぽけなわたしのささいな意見にすぎないんだから。
わたしがつまんないと思っても、他の人にとっては面白い小説なんていくらだってあるんだから。
自分の感想はその作品を読んだ人数分の一の意見にすぎないんだから。
“絶対”なんてものは、それこそ絶対ないんだから。
たがら、わたしは安心して こんな小説ダメだ って断定できるんです。
こういった確固たるスタンスを持てるようになりたいですね。
◆本書を読んで読みたくなった本◆
ミドル・セックス多すぎる(汗)
奇術師(クリストファー・プリースト)
宗教が往く
ヒューマン・ステイン
ノリーのおわらない物語
ケルベロス第五の首
gift(古川日出男)
奇跡も語る者がいなければとなり町戦争
夜のピクニック
逃亡くそたわけ
ユージニア
女王様と私
リンさんの小さな子
シャングリ・ラ
レキオス
LOVE(古川日出男)
沼地のある森を抜けて
ミステリ・オペラ
マヂック・オペラ
国書刊行会
ナンバー9ドリーム
そんなはずはない
赤朽葉家の伝説
私の男
有頂天家族
ヴァーノン・ゴッド・リトル
終わりの街の終わり
東京島
テンペスト
ディスコ探偵水曜日
黄金旅風
◆オススメしたい方◆
・爽快な書評を読みたい方
・良質なSFやミステリ、小説の書評を読みたい方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(学習研究社HP内)
・書評王の島(著者 豊崎 由美氏ブログ)
・TVBros.公式サイト
■関連過去エントリ■
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