本田式サバイバル・キャリア術
posted with amazlet at 09.05.22
本田直之
幻冬舎
売り上げランキング: 5045
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おすすめ度の平均:
自分の付加価値を高め、貢献する実際は昔も今も変わらないのではないか
確認作業
予定調和的に楽しめる固定ファン以外には効用ほとんどなし。
第4章だけでも
目次
プロローグ――一〇〇年に一度の危機を人生最大のチャンスに変える
第1章 個人サバイバルの時代へ――大きなうねりに目を向ける
リーマン・ショックの予兆は九〇年代にあった
ますます短くなる「会社の寿命」
給与は下がり続けて当たり前
転職マーケットも熾烈なサバイバル
無名の個人にこそチャンスがある
「予期せぬ偶然」をチャンスに変えよう
第2章 決め手はサバイバビリティ――シングル思考からマルチ思考へ
キーワードは「サバイバビリティ」
まず土台をすべてリセットする
「シングル思考」から「マルチ思考」へ
「シングル・キャリア」から「マルチ・キャリア」へ
正規雇用も非正規雇用も関係ない
「雇われ型」から「スキル提供型」へ
時間感覚をリセット&リビルドする
リスクをとらなければ現状維持すら不可能
第3章 会社で働き、キャリアを磨く――コーポレート・キャリアの法則
まずはコーポレート・キャリア中心の一〇年を
法則1 市場価値・期待価値に惑わされない
法則2 お金を払ってでも働きたい会社で働く
法則3 エージェント五社以上に登録する
法則4 勝ち馬に乗る
法則5 会社の看板にレバレッジをかける
法則6 社内人脈から社外人脈へ
法則7 社内ルールからサバイバル・ルールへ
法則8 社内研修からパーソナル研修へ
法則9 コーポレートブランドからパーソナルブランドへ
法則10 他人コントロールからセルフコントロールへ
第4章 一生通用するキャリアを築く――パーソナル・キャリアの法則
パーソナル・キャリアとはどんなキャリアか
パーソナル・キャリアをつくる三つのステップ
パーソナル・キャリアづくりのタイムテーブル
法則1 起業をゴールにしてはいけない
法則2 「本業か副業か」の発想をやめる
法則3 ポジションではなくポータブル・スキルを究める
法則4 マルチ・インカム、マルチ人脈を確保する
法則5 キャリアをすり減らす転職をしてはいけない
法則6 うねりを見据えてキャリア・サーフィンする
法則7 最悪の事態をシミュレーションする
第5章 サバイバル・トレーニング――思考・行動・仕組みを鍛えなおす
実際の行動で試してみなければ意味がない
三つの思考停止ワードを禁句にする
「アウェー」に出て新しい世界に晒される
ストレスを利用してメンタル・タフネスを鍛える
ポジティブ・シンキングだけでは生き残れない
意思決定のスピードを上げる
「切羽詰まった状況」に自分を追い込む
本能を研ぎ澄まし、体を鍛えよ
アウターからインナーへ
ピアプレッシャーを利用する
「この先のうねり」を見抜く力
(amazonHPから引用させていただきました)
◆本書を読む視点◆
・コーポレート・キャリアをいかにして築いていくのか学ぶ
◆本書を一言で表すと◆
・ビジネスの世界におけるサバイバビリティを身につけるためのガイド本
◆概要&感想◆
著者本田さんによるこれからのビジネスの世界で生き抜くためのガイド本である本書。
本田さんによる他の著書とかぶるところも多いですが、世相を反映している部分もあり、本田さんの最新の考えを知ることができる一冊だと思います。
キーワードは「サバイバビリティ」。
会社でのコーポレート・キャリアも維持しながら、個人のスキルであるパーソナル・キャリアを身につけていく個人的には特にこの点が気になりました。
パーソナル・キャリアを築くことは様々な本で、様々な方が仰っており、今まさに必要なこととして認知されていることと思います。
一方で、ないがしろにされがちなのが、本書で言うところの「コーポレート・キャリア」の考え方。
本田さんは、「パーソナル・キャリア」を身につけることで、「キャリアの流動性」を確保できるようにしつつ、「コーポレート・キャリア」と両立させておくことが大切と仰っています。
必ずしも「コーポレート・キャリア」を捨てるべき、というのではなく可能性として「捨てる」選択肢も確保して、自身でキャリアの選択の自由を確保することが大切という考え方(マルチ・キャリアの考え方)には非常に共感しました。
サバイバビリティを高めるためには、自分は雇われて仕事をしているのだという考え方をリセットし、自分は個人として企業に対してスキルを提供しているのだという考え方の転換が必要です。
大事なのは、「会社のおかげで、等身大の自分より割増の評価となっている」ことを忘れないこともう1点自身への戒めとして常に胸に掲げておきたいのが、この2つの考え方。
会社に依存するのではなく、気持の上で対等でいること、一方で会社の名前による恩恵を多大に受けていること、どちらも忘れてはいけないと思います。
これまでの「コーポレート・キャリア」一辺倒という時代ではないですし、一方で「パーソナル・キャリア」一辺倒という世の中にすぐに移行することもあり得ません(特に日本ではその流れは遅いと思います)。
この状況を逆に自分でキャリアデザインが行える時間がある、というチャンスと考えたいと思います。
マルチ・キャリアを目指して日々トレーニングに励むモチベーションをもらえた一冊でした。
◆気になったポイント◆
「低賃金でも意欲が高い労働力」が世界中から攻めてくる私自身常に意識しています。
各企業や各個人は、長い目で考えて、どのように対応をするのかを現実の話として考える必要があると思います。
日本が現状のままあと20年とか変わらずにいられるとは思えないので…
少なくともそのような考え方を持っておくことは必要不可欠だと思います。
「小さな変化、ちょっとした不安定」を意識的に取り入れることで、あらゆる状況に対応するサバイバビリティも少しずつ育まれてくるのです。往復のルートを変えるといった小さなことから、仕事の仕組みを変えるといったことまで、様々な変化を取り入れることを忘れないようにしたいと思います。
必要なのは、人も含めて事業全体をマネジメントする「プロジェクトマネージャー」であり、従来型の「管理職」は不要です。今後求められるマネージャー像として覚えておきたいと思います。
「このルールは社内ルールなのか、どこでも通用するサバイバル・ルールなのか?」と常に自問するクセをつけるべきです。こちらも逐一頭の中で確認するクセをつけることにします。
◆これからやること◆
・ルールを社内ルールなのか、サバイバルルールなのか確認するクセをつける
・小さな変化を常に取り入れる
◆オススメしたい方◆
・漠然と将来が不安な方
・キャリアデザインの方法を学びたい方
・自分自身の鍛え方を学びたい方
・現在の状況を踏まえたキャリアアップについて考えたい方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(幻冬舎HP内)
・レバレッジコンサルティング社HP
■関連過去エントリ■
・[Book]レバレッジ人脈術
・[Book]レバレッジ英語勉強法