2009年05月25日

[Book]「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書) (日本放送出版協会、著者:コリン ジョイス)
「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
コリン ジョイス
日本放送出版協会
売り上げランキング: 2287
おすすめ度の平均: 4.0
5 暇つぶしに最適
5 違う目で見た日本(英国)論
5 日本をよく観察している
5 選んだ題材はB級ながら、観察眼は第一級
4 誰が読んでも、思わぬ「気づき」がある

目次
基礎編―プールに日本社会を見た
日本語の難易度―日本語、恐るるに足らず
おもしろい日本語―イライラ、しくしく、ずんぐりむっくり
日本の第一印象―サムライ・サラリーマンなんていなかった
日本の日常―日本以外では「決して」見られない光景
行儀作法―英国紳士とジャパニーズ・ジェントルマン
独創性―日本人はすぐれた発明家だ
ビールとサッカー―日本の「失われなかった」十年
行動様式―日本人になりそうだ
ジョーク―イギリス人をからかおう
東京の魅力―わが町、東京を弁護する
東京案内―トーキョー「裏」観光ガイド
ふたつの「島国」―イギリスと日本は似ている!?
メイド・イン・ジャパン―イギリスに持ち帰るべきお土産
特派員の仕事―イギリス人が読みたがる日本のニュース
ガイジンとして―日本社会の「和」を乱せますか?
日英食文化―鰻の漬物、アリマス
おさらい―ぼくの架空の後任者への手紙
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・日本通の英国人記者は「ニッポン」をどのように見ているのか

◆本書を一言で表すと◆
・一歩引き、冷静かつユーモア溢れる英国人記者によるニッポン評

◆概要&感想◆
非常に面白かったです。
普段日本に暮らしている日本人である私では、なかなか見えないもの、見えないことが著者であるコリン ジョイスさん(元ニューズウィークの記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長の方で、現在はフリーでニューヨークを拠点にされているようです)には見えています。

日本が、日本人がどのように見られているのか、海外から日本に来た方はどのように考え、見ているのか。
それらを知っておくことは、非常に大切なことであり、同時に非常に面白いことだと思います。

もちろん著者コリン ジョイスさんは、14年も日本に住んでいた親日家であり、そういうバイアスがかかっているニッポン評だとは思いますが、それはそれでいいのだと思います。

逆に、反日の方のニッポン評もあってしかるべきだと思いますし、私自身読みたいと本書を読後強く思いました。

本書に話を戻すと、とにかく読んでいて普段自分が暮らしているはずのニッポンが新鮮に映ります。
あるある、と思うことも、意外なことも満載です。

バックグラウンドが違えば見える景色も見え方も違うということが改めてよくわかりました。

本書の面白さは、その新鮮さもさることながら、それ以上にコリン ジョイスさんのユーモアと文章にあると思います。

そこはご本人が言うところの英国人のユーモアセンスのなすところなのでしょうが、非常に面白く、一方でジャーナリストらしく冷静に日本を見て書かれています。
日本人にとっては耳が痛い(眼で読んでいるので、目が痛いでしょうか?)話もありますし、誇らしいところ、忘れがちなところ多々あります。

どんな方でも新しい発見が必ずある一冊だと思います。
個人的には英国人の著者に、「失われた10年は、フットボールとビールに関しては輝かしい10年」と言われた点が最も誇らしかったポイントでした。
本書内でオススメされていたパブである両国の「麦酒倶楽部 ポパイ」はぜひ行ってみます!

◆気になったポイント◆
自分の国の言葉をよその国の人に不正確に話されるのは、母国語が世界共通語になったことの代償と言えよう。実際、世界には英語を母語としてよりも第二言語として話す人々の方が多いのだから、もはや正しい発言の絶対的な基準というものすら怪しくなってきているのかもしれない。
この点で日本語は英語とまったく対照的である。ほとんどの人は日本語を母語とする人の日本語にしかなじみがない。そのため、ほんの少し発言が基準から外れただけで、理解できないということになるのである。
母国語が英語であるがゆえの考察だと思います。
見る角度、視点が変わるとこれほどキレイに見方が変わるという好例だと思います。
非常に印象的な下りでした。
日本人は品物を見栄えよく差し出すことに長けている
日本文化の長所に、「品物をきれいに折りたたんだり、包んだりすること」を加えてもいいだろう。
言われてみれば確かに…という点ですね。
もしかして、包装紙やショップバッグを家で取っておくのは日本人ならではの習慣なのでしょうか…
ビールはその生産国を反映するというのが、ぼくの持論である。
大納得です。
歌舞伎は歌舞伎町でやってない。
日本の「パブ」はパブではない。
笑ってしまいました。
十九世紀の日本学者バジル・ホール・チェンバレンが、来日したばかりのラフカディオ・ハーンに与えた忠告以上に適切な忠告
「早急に第一印象を必ず書きとめておちたまえ。いいかね、第一印象というものは霧のように儚い。いったん消えてしまえば、二度と君のもとに戻ってくることはないだろう。しかし、今後、君がこの国で経験するであろう、いかなる異国情緒とくらべても、この第一印象以上に魅惑的なものはないのだ。」
ニッポンというお題とは関係なく、私も実践したいと思います。
拾伍 ガイジンとして―日本社会の「和」を乱せますか?
非常に考えさせられるパートでした。海外の方と接する方は必読かと。

◆これからやること◆
・海外の方の日本論の本を(できれば反日派の著者の本も)読む(6月中)
・「麦酒倶楽部 ポパイ」に行く(6月中)

◆オススメしたい方◆
・海外の方が日本をどのように見ているのか興味がある方
・海外ジャーナリストによるニッポン論に興味がある方
・日本を違った視点で見てみたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(NHK出版HP内)
Englishman in New York(著者 コリン・ジョイス氏ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
[Book]ジャーナリズム崩壊
[Book]アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
[Book]ルポ 貧困大国アメリカ
[Book]アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
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[Book]残酷な楽園―ライフ・イズ・シット・サンドイッチ





posted by Guinness好き at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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