どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
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小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2009-03-15)
売り上げランキング: 2058
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おすすめ度の平均:
考えながら読むと効果があります経営者向けのより実践的な「当たり前のことをバカになってちゃんとやる」
リーダーのあるべき姿・経営の本質
小宮さんの集大成
ファンなのに、少し残念
目次
はじめに
社長力1 ストラテジー力 15
経営という仕事の認識を誤っていると
うまくいくものもうまくいかない
1「管理」よりも「方向付け」 16
2「未来予測」よりも「現在過去分析」 24
3「目標」よりも「目的」 30
4「新規事業」よりも「既存事業」34
5「売上高」よりも「シェア」 38
6「下請け」よりも「自立」 42
7「弱肉強食」よりも「優勝劣敗」 45
8「オンリーワン」よりも「ナンバーワン」 48
9「拡大志向」だけより「小さくなる能力」 52
10「内部志向」よりも「外部志向」 56
11「ES優先」よりも「CS優先」 60
12「モティベーションアップ」よりも「働きがい」 64
まとめのチェックリスト 70
社長力2 マーケティング力 71
お客さまの心をつかむマーケティングの本質を理解する
1「新規顧客開拓」よりも「既存のお客さま」 72
2「他社の真似」よりも「他社との違い」 76
3「価格で勝負」よりも「サービスで勝負」 82
4「客観的一番」よりも「主観的一番」 86
5「コンピュータ」よりも「ハート」 92
6「満足」よりも「感動」 98
7「商品開発」よりも「認知の努力」 102
8「クレームゼロ」よりも「クレーム発生」 106
まとめのチェックリスト 110
社長力3 ヒューマンリソース・マネジメント力 111
何が人を動かすのかをほんとうに理解しているか?
1「新規事業」よりも「人材育成」 112
2「スキル」よりも「価値観」 116
3「和気あいあい」よりも「切磋琢磨」 120
4「横並び」よりも「信賞必罰」 124
5「努力賞」よりも「メジャラブル」 128
6「規制」よりも「自由」 131
7「意識改革」よりも「小さな行動」 134
8「意味」よりも「意識」 140
9「報酬」より「誇りと信念」 142
10「評価」よりも「幸せ」 146
まとめのチェックリスト 150
社長力4 会計力 151
会計・財務を経営的に考えているか?
1「数字」よりも「信念」 152
2「仕訳」よりも「読み方」 156
3「利益」よりも「キャッシュフロー」 160
4「稼いで貯める」よりも「稼いで使う」 163
5「負債」よりも「純資産」 166
6「ROE」よりも「ROA」 172
7「売上」よりも「利益」 175
8「投資拡大」よりも「増し分」 179
9「数字作成」よりも「お客さま対応」 182
10「会計・財務」より「戦略・マーケティング」 186
まとめのチェックリスト 189
社長力5 人間力 191
結局は、リーダーの人間力がものをいう
1「総花的」よりも「重点主義」 192
2「気合い」よりも「具体化」 195
3「かっこつける」よりも「行動」 200
4「話す」よりも「聞く」 202
5「甘さ」よりも「厳しさ」 205
6「社会勉強」よりも「読書」 208
7「難しい理屈」よりも「素直に思う」 210
8「肩書き」よりも「人望」 212
9「順境」よりも「逆境」 214
10「自分」よりも「会社」 218
11「今」よりも「未来」 221
12「金儲け」よりも「正しい人生」 224
まとめのチェックリスト 227
(ディスカヴァー・トゥエンティワン社HPから引用させていただきました)
◆本書を読む視点◆
・実際に会社を経営する著者はどのような考えで経営を行っているのか
◆本書を一言で表すと◆
・経営に必要な考え方をコンパクトにまとめた一冊
◆概要&感想◆
本書はいわば著者である小宮さんの養成講座シリーズの集大成。
発見力、数学力、解決力などをまとめた一冊という印象。
目次と各章の末に掲載されている「まとめのチェックリスト」これだけでも非常に役に立ちます。
小宮さん自身、経営コンサルタントとして経営のプロを自任されているとともに、会社を経営されている方でもあるため、その経営哲学が存分に表れています。
経営にあたって、経営者が陥りがちな項目を、「××」よりも「○○」という見出しで表現されており、それぞれが印象に残りやすいのもよいかと。
個人的には特に、
「拡大志向」だけより「小さくなる能力」などが特に印象に残りました。
「価格で勝負」よりも「サービスで勝負」
「客観的一番」よりも「主観的一番」
「和気あいあい」よりも「切磋琢磨」
よく聞く項目から、ごく当たり前と思っていたのがまるで逆であった項目も様々。
小宮さんならではの視点で各項目をバッサリと切っています。
自分の経営に対する考え方をチェックするのにピッタリの一冊です。
◆気になったポイント◆
経営の本質実にシンプルですが、本書の内容全てがここにつまっています。
@企業の方向づけ、何をやるか何をやめるかを決めること
A資源の最適配分
B人を動かす
これだけはアタマに入れておこうと思います。
拡大しようとするときには、同時に「小さくなる能力」も確保しておく納得です。
良くも悪くも撤退のことを念頭に置いて考える必要性を改めて理解しました。
「熱意や職業観、倫理観」といった基本的な価値観が一致する人を会社というバスに乗せることが大切この点は賛否両論の一つかと。
個人的には価値観が様々な人が会社というバスに乗った方が多様性という意味では良い気がします。
とはいえ、自分は経営をしたことがあるわけではありません。
経営をしてみるとまた違った考えになるのかもしれません。
経営する方はこのように見ているということを考慮しておこうと思います。
走りたい人を思いっきり走らせてやれる環境をつくるのがリーダーの仕事です。リーダーの役割が非常によくわかる一言だと思います。
「理解は偶然、誤解は当然」
「意味」を伝えるためには、その前提として「意識」の共有が必要経営者として持つべき、そして経営者に限らずコミュニケーションの基盤となる考え方として重要なポイントだと思います。
リーダーは、これもリーダーとして持つべき視点をポイントが絞られていてわかりやすいです。
現在より未来
表面より本質
自分より他人
順境より逆境
を優先して考えるべき
◆これからやること◆
・リーダーの心得を手帖に書いてこまめに見る習慣をつける
◆オススメしたい方◆
・経営のプロを目指している方
・社長を目指している方
・リーダーを目指している方
・小宮さんの著書の集大成の一冊に興味がある方
■関連リンク■
・本書紹介ページ(ディスカヴァー・トゥエンティワン社HP内)
・小宮コンサルタンツ(著者 小宮一慶氏 代表取締役会社HP)
・小宮コンサルタンツ ブログ(小宮コンサルタンツ公式ブログ)
■関連過去エントリ■
・[Book]ビジネスマンのための「発見力」養成講座
・[Book]ビジネスマンのための「数字力」養成講座