2009年05月26日

[Book]シャドウ (ミステリ・フロンティア)

シャドウ (ミステリ・フロンティア)(東京創元社、著者:道尾 秀介)
シャドウ (ミステリ・フロンティア)
道尾 秀介
東京創元社
売り上げランキング: 15841
おすすめ度の平均: 4.0
4 読みやすく楽しめる
3 うう〜ん..... いまいち
5 ラスト。全ての謎が解ける心地良さ。唸って下さい。
4 転々々々
5 秀作

◆概要&感想◆
途中、これで終わり?と思いきや…
読んでいて何が何だかわからなくなる感覚がステキです。

ラットマン」や「カラスの親指 by rule of CROW’s thumb」の前にできれば読みたい一冊かも。

とはいえ、いつ読んでも翻弄されまくる心地よさを感じられると思います。

◆オススメしたい方◆
・転がり続ける感覚を味わいたい方
・これから道尾秀介氏の著書を読む方

■関連リンク■
本書紹介ページ(東京創元社HP内)
道尾秀介@あらびき双生児(著者 道尾秀介氏公式ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]鬼の跫音
[Book]カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
[Book]ラットマン



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2009年05月25日

[Book]「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書) (日本放送出版協会、著者:コリン ジョイス)
「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
コリン ジョイス
日本放送出版協会
売り上げランキング: 2287
おすすめ度の平均: 4.0
5 暇つぶしに最適
5 違う目で見た日本(英国)論
5 日本をよく観察している
5 選んだ題材はB級ながら、観察眼は第一級
4 誰が読んでも、思わぬ「気づき」がある

目次
基礎編―プールに日本社会を見た
日本語の難易度―日本語、恐るるに足らず
おもしろい日本語―イライラ、しくしく、ずんぐりむっくり
日本の第一印象―サムライ・サラリーマンなんていなかった
日本の日常―日本以外では「決して」見られない光景
行儀作法―英国紳士とジャパニーズ・ジェントルマン
独創性―日本人はすぐれた発明家だ
ビールとサッカー―日本の「失われなかった」十年
行動様式―日本人になりそうだ
ジョーク―イギリス人をからかおう
東京の魅力―わが町、東京を弁護する
東京案内―トーキョー「裏」観光ガイド
ふたつの「島国」―イギリスと日本は似ている!?
メイド・イン・ジャパン―イギリスに持ち帰るべきお土産
特派員の仕事―イギリス人が読みたがる日本のニュース
ガイジンとして―日本社会の「和」を乱せますか?
日英食文化―鰻の漬物、アリマス
おさらい―ぼくの架空の後任者への手紙
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・日本通の英国人記者は「ニッポン」をどのように見ているのか

◆本書を一言で表すと◆
・一歩引き、冷静かつユーモア溢れる英国人記者によるニッポン評

◆概要&感想◆
非常に面白かったです。
普段日本に暮らしている日本人である私では、なかなか見えないもの、見えないことが著者であるコリン ジョイスさん(元ニューズウィークの記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長の方で、現在はフリーでニューヨークを拠点にされているようです)には見えています。

日本が、日本人がどのように見られているのか、海外から日本に来た方はどのように考え、見ているのか。
それらを知っておくことは、非常に大切なことであり、同時に非常に面白いことだと思います。

もちろん著者コリン ジョイスさんは、14年も日本に住んでいた親日家であり、そういうバイアスがかかっているニッポン評だとは思いますが、それはそれでいいのだと思います。

逆に、反日の方のニッポン評もあってしかるべきだと思いますし、私自身読みたいと本書を読後強く思いました。

本書に話を戻すと、とにかく読んでいて普段自分が暮らしているはずのニッポンが新鮮に映ります。
あるある、と思うことも、意外なことも満載です。

バックグラウンドが違えば見える景色も見え方も違うということが改めてよくわかりました。

本書の面白さは、その新鮮さもさることながら、それ以上にコリン ジョイスさんのユーモアと文章にあると思います。

そこはご本人が言うところの英国人のユーモアセンスのなすところなのでしょうが、非常に面白く、一方でジャーナリストらしく冷静に日本を見て書かれています。
日本人にとっては耳が痛い(眼で読んでいるので、目が痛いでしょうか?)話もありますし、誇らしいところ、忘れがちなところ多々あります。

どんな方でも新しい発見が必ずある一冊だと思います。
個人的には英国人の著者に、「失われた10年は、フットボールとビールに関しては輝かしい10年」と言われた点が最も誇らしかったポイントでした。
本書内でオススメされていたパブである両国の「麦酒倶楽部 ポパイ」はぜひ行ってみます!

◆気になったポイント◆
自分の国の言葉をよその国の人に不正確に話されるのは、母国語が世界共通語になったことの代償と言えよう。実際、世界には英語を母語としてよりも第二言語として話す人々の方が多いのだから、もはや正しい発言の絶対的な基準というものすら怪しくなってきているのかもしれない。
この点で日本語は英語とまったく対照的である。ほとんどの人は日本語を母語とする人の日本語にしかなじみがない。そのため、ほんの少し発言が基準から外れただけで、理解できないということになるのである。
母国語が英語であるがゆえの考察だと思います。
見る角度、視点が変わるとこれほどキレイに見方が変わるという好例だと思います。
非常に印象的な下りでした。
日本人は品物を見栄えよく差し出すことに長けている
日本文化の長所に、「品物をきれいに折りたたんだり、包んだりすること」を加えてもいいだろう。
言われてみれば確かに…という点ですね。
もしかして、包装紙やショップバッグを家で取っておくのは日本人ならではの習慣なのでしょうか…
ビールはその生産国を反映するというのが、ぼくの持論である。
大納得です。
歌舞伎は歌舞伎町でやってない。
日本の「パブ」はパブではない。
笑ってしまいました。
十九世紀の日本学者バジル・ホール・チェンバレンが、来日したばかりのラフカディオ・ハーンに与えた忠告以上に適切な忠告
「早急に第一印象を必ず書きとめておちたまえ。いいかね、第一印象というものは霧のように儚い。いったん消えてしまえば、二度と君のもとに戻ってくることはないだろう。しかし、今後、君がこの国で経験するであろう、いかなる異国情緒とくらべても、この第一印象以上に魅惑的なものはないのだ。」
ニッポンというお題とは関係なく、私も実践したいと思います。
拾伍 ガイジンとして―日本社会の「和」を乱せますか?
非常に考えさせられるパートでした。海外の方と接する方は必読かと。

◆これからやること◆
・海外の方の日本論の本を(できれば反日派の著者の本も)読む(6月中)
・「麦酒倶楽部 ポパイ」に行く(6月中)

◆オススメしたい方◆
・海外の方が日本をどのように見ているのか興味がある方
・海外ジャーナリストによるニッポン論に興味がある方
・日本を違った視点で見てみたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(NHK出版HP内)
Englishman in New York(著者 コリン・ジョイス氏ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
[Book]ジャーナリズム崩壊
[Book]アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
[Book]ルポ 貧困大国アメリカ
[Book]アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
[Book]フィンランド豊かさのメソッド
[Book]残酷な楽園―ライフ・イズ・シット・サンドイッチ



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2009年05月24日

[Book]インフルエンザ 次なる脅威(Newsweek 2009年5月20日号)

インフルエンザ 次なる脅威(Newsweek 2009年5月20日号)(阪急コミュニケーションズ)

目次
Cover Story
わずか数週間でメキシコから世界各地に感染が拡大した新型インフルエンザ。その恐るべきウイルス変異のメカニズムとさらなる脅威とは

新型インフルエンザ スーパーウイルスの正体

警告 迫り来るウイルス変異の恐怖

メキシコ もうひとつのインフル禍
エコカーの未来は中国に

自動車 政府の大胆な支援策を追い風に、中国メーカーが小型車やエコカー開発で大攻勢

世界の株価急騰4つの理由

分析 悲観論に逆らう強気相場を読み解く──株価はまだ20%上がる

オバマを隔離する仲良し政権の罠

米政治 互いに意見の近い側近たちに囲まれて大統領が現実に疎くなる危険も
告白 ブッシュ政権反戦派のジレンマ
米大統領 オバマ外交と直感力の不安な関係

オバマ時代の人種憎悪の鼓動

アメリカ社会 黒人大統領誕生と不景気を追い風にKKKの分派などが増長

天才広告マンの劇場的日常

マーケティング 大手ブランドを次々に手掛けるピーター・アーネルの素顔

Society & The Arts
科学 思いやり「能力」を決めるメカニズム
トレンド ミー世代の勘違いナルシシズム
テクノロジー iPodが戦争を変える
ロック ヘビメタバンドの爆笑ドキュメンタリー
テレビ ゴミ屋敷の母娘『グレイ・ガーデンズ』
女優 女王ジュリア・ロバーツの賞味期限
映画 リアルな中国戦乱記『ウォーロード』

World Affairs
インド 極左ゲリラの「領土」を行く
中国経済 世界の危機は中国の勝機
米金融 銀行を試す本当のテスト
英政治 ニュー労働党はまだ死んでいない
ニューズウィーク日本版オフィシャルサイトから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・Newsweekという雑誌を感じる

◆概要&感想◆
先日まとまった移動時間が取れ、手持ちの本が無かったため購入しました。
恥ずかしながらNewsweekを購入してちゃんと読むのは初めて。

なかなか面白かったです。

Cover Storyは、今話題の新インフルエンザ。
海外発のメディアらしく、日本の政治のバタバタぶりや社会の混乱ぶりを報じるのではなく、あくまで「インフルエンザ」として焦点をあてていたのが印象的でした。

特に今回の新インフルエンザが既に2005年に発症していたこと、豚インフルエンザと言われる所以、今後の展望など一歩引いた記事は、切り口が新鮮でタメになりました。

他にも、「オバマがムスリムに与えた勇気」や「ピーター・アーネル 天才広告マンの劇場的日常」、「オバマ時代の人種憎悪の鼓動」などのルポも面白かったです。

特に「オバマ時代の人種憎悪の鼓動」では、「オー・ブラザー! 」で出てくるKKKが、オバマ時代となった今、何が起きようとしているのかが書かれていて、非常に興味深かったです。

最終ページには、SATC映画版の続編制作決定というニュースもあり、エンタメに強いNewsweekという印象。
今後も定期的に読みたいなぁと思わせるものでした。

やはり海外発のニュースを取り込むことも大切ですね。
日本発のニュースとは、また別の視点で情報が得られるので、視野も広がります。
悩みどころとしては、TIMEがいいか、Newsweekがいいか、COURRiER Japonがいいのか…でしょうか。

■関連リンク■
インフルエンザ 次なる脅威(本書紹介ページ)
ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

■関連過去エントリ■
[Book]ジャーナリズム崩壊



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2009年05月23日

[Book]本田式サバイバル・キャリア術

本田式サバイバル・キャリア術(幻冬舎、著者:本田直之)
本田式サバイバル・キャリア術
本田直之
幻冬舎
売り上げランキング: 5045
おすすめ度の平均: 4.0
3 自分の付加価値を高め、貢献する
4 実際は昔も今も変わらないのではないか
4 確認作業
2 予定調和的に楽しめる固定ファン以外には効用ほとんどなし。
4 第4章だけでも

目次
プロローグ――一〇〇年に一度の危機を人生最大のチャンスに変える

第1章 個人サバイバルの時代へ――大きなうねりに目を向ける
リーマン・ショックの予兆は九〇年代にあった
ますます短くなる「会社の寿命」
給与は下がり続けて当たり前
転職マーケットも熾烈なサバイバル
無名の個人にこそチャンスがある
「予期せぬ偶然」をチャンスに変えよう

第2章 決め手はサバイバビリティ――シングル思考からマルチ思考へ
キーワードは「サバイバビリティ」
まず土台をすべてリセットする
「シングル思考」から「マルチ思考」へ
「シングル・キャリア」から「マルチ・キャリア」へ
正規雇用も非正規雇用も関係ない
「雇われ型」から「スキル提供型」へ
時間感覚をリセット&リビルドする
リスクをとらなければ現状維持すら不可能

第3章 会社で働き、キャリアを磨く――コーポレート・キャリアの法則
まずはコーポレート・キャリア中心の一〇年を
法則1 市場価値・期待価値に惑わされない
法則2 お金を払ってでも働きたい会社で働く
法則3 エージェント五社以上に登録する
法則4 勝ち馬に乗る
法則5 会社の看板にレバレッジをかける
法則6 社内人脈から社外人脈へ
法則7 社内ルールからサバイバル・ルールへ
法則8 社内研修からパーソナル研修へ
法則9 コーポレートブランドからパーソナルブランドへ
法則10 他人コントロールからセルフコントロールへ

第4章 一生通用するキャリアを築く――パーソナル・キャリアの法則
パーソナル・キャリアとはどんなキャリアか
パーソナル・キャリアをつくる三つのステップ
パーソナル・キャリアづくりのタイムテーブル
法則1 起業をゴールにしてはいけない
法則2 「本業か副業か」の発想をやめる
法則3 ポジションではなくポータブル・スキルを究める
法則4 マルチ・インカム、マルチ人脈を確保する
法則5 キャリアをすり減らす転職をしてはいけない
法則6 うねりを見据えてキャリア・サーフィンする
法則7 最悪の事態をシミュレーションする

第5章 サバイバル・トレーニング――思考・行動・仕組みを鍛えなおす
実際の行動で試してみなければ意味がない
三つの思考停止ワードを禁句にする
「アウェー」に出て新しい世界に晒される
ストレスを利用してメンタル・タフネスを鍛える
ポジティブ・シンキングだけでは生き残れない
意思決定のスピードを上げる
「切羽詰まった状況」に自分を追い込む
本能を研ぎ澄まし、体を鍛えよ
アウターからインナーへ
ピアプレッシャーを利用する
「この先のうねり」を見抜く力
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・コーポレート・キャリアをいかにして築いていくのか学ぶ

◆本書を一言で表すと◆
・ビジネスの世界におけるサバイバビリティを身につけるためのガイド本

◆概要&感想◆
著者本田さんによるこれからのビジネスの世界で生き抜くためのガイド本である本書。
本田さんによる他の著書とかぶるところも多いですが、世相を反映している部分もあり、本田さんの最新の考えを知ることができる一冊だと思います。

キーワードは「サバイバビリティ」。
会社でのコーポレート・キャリアも維持しながら、個人のスキルであるパーソナル・キャリアを身につけていく
個人的には特にこの点が気になりました。
パーソナル・キャリアを築くことは様々な本で、様々な方が仰っており、今まさに必要なこととして認知されていることと思います。

一方で、ないがしろにされがちなのが、本書で言うところの「コーポレート・キャリア」の考え方。
本田さんは、「パーソナル・キャリア」を身につけることで、「キャリアの流動性」を確保できるようにしつつ、「コーポレート・キャリア」と両立させておくことが大切と仰っています。

必ずしも「コーポレート・キャリア」を捨てるべき、というのではなく可能性として「捨てる」選択肢も確保して、自身でキャリアの選択の自由を確保することが大切という考え方(マルチ・キャリアの考え方)には非常に共感しました。

サバイバビリティを高めるためには、自分は雇われて仕事をしているのだという考え方をリセットし、自分は個人として企業に対してスキルを提供しているのだという考え方の転換が必要です。
大事なのは、「会社のおかげで、等身大の自分より割増の評価となっている」ことを忘れないこと
もう1点自身への戒めとして常に胸に掲げておきたいのが、この2つの考え方。
会社に依存するのではなく、気持の上で対等でいること、一方で会社の名前による恩恵を多大に受けていること、どちらも忘れてはいけないと思います。

これまでの「コーポレート・キャリア」一辺倒という時代ではないですし、一方で「パーソナル・キャリア」一辺倒という世の中にすぐに移行することもあり得ません(特に日本ではその流れは遅いと思います)。

この状況を逆に自分でキャリアデザインが行える時間がある、というチャンスと考えたいと思います。
マルチ・キャリアを目指して日々トレーニングに励むモチベーションをもらえた一冊でした。

◆気になったポイント◆
「低賃金でも意欲が高い労働力」が世界中から攻めてくる
私自身常に意識しています。
各企業や各個人は、長い目で考えて、どのように対応をするのかを現実の話として考える必要があると思います。
日本が現状のままあと20年とか変わらずにいられるとは思えないので…
少なくともそのような考え方を持っておくことは必要不可欠だと思います。
「小さな変化、ちょっとした不安定」を意識的に取り入れることで、あらゆる状況に対応するサバイバビリティも少しずつ育まれてくるのです。
往復のルートを変えるといった小さなことから、仕事の仕組みを変えるといったことまで、様々な変化を取り入れることを忘れないようにしたいと思います。
必要なのは、人も含めて事業全体をマネジメントする「プロジェクトマネージャー」であり、従来型の「管理職」は不要です。
今後求められるマネージャー像として覚えておきたいと思います。
「このルールは社内ルールなのか、どこでも通用するサバイバル・ルールなのか?」と常に自問するクセをつけるべきです。
こちらも逐一頭の中で確認するクセをつけることにします。

◆これからやること◆
・ルールを社内ルールなのか、サバイバルルールなのか確認するクセをつける
・小さな変化を常に取り入れる

◆オススメしたい方◆
・漠然と将来が不安な方
・キャリアデザインの方法を学びたい方
・自分自身の鍛え方を学びたい方
・現在の状況を踏まえたキャリアアップについて考えたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(幻冬舎HP内)
レバレッジコンサルティング社HP

■関連過去エントリ■
[Book]レバレッジ人脈術
[Book]レバレッジ英語勉強法



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2009年05月21日

[Book]仕事がサクサク!パソコン整理の裏ワザ

仕事がサクサク!パソコン整理の裏ワザ (青春新書INTELLIGENCE)(青春出版社、著者:戸田 覚)
仕事がサクサク!パソコン整理の裏ワザ (青春新書INTELLIGENCE)
戸田 覚
青春出版社
売り上げランキング: 94073
おすすめ度の平均: 4.0
5 ライフハック的な1冊
3 ファイル管理の基礎の基礎を学ぶ

目次
第1章 知ってとたんに効率アップ!ファイル管理の裏ワザ
第2章 大量のファイルもラクラク整理のフォルダ操作術
第3章 アイコンひとつで仕事が変わるデスクトップ徹底活用法
第4章 たまったメールがスッキリかたづくメールソフト使いこなし術
第5章 画像も動画も上手に保存 ネット情報の整理テクニック
第6章 どれだけ増えてもスイスイ閲覧 デジカメ写真の快適管理術
第7章 なくなる前に備えておきたいお手軽バックアップ法
amazonHPから引用させていただきました)< /blockquote>
◆本書を読む視点◆
・パソコン整理のヒントをもらう

◆本書を一言で表すと◆
・無料もしくはなるべく低コストで行うパソコン整理術の入門書

◆概要&感想◆
本書はパソコン内の整理に焦点を当てた一冊。
ショートカットの解説から、そもそもフォルダ構成の考え方、フリーソフトの活用方法など思った以上に内容が多岐に渡っていました。
(ネタバレになるのであまり紹介できませんが…)

Evernoteなどもサラっと出てきますし、入門者から中級くらいまでの方であれば、参考になる部分があると思います。

個人的には、ついつい怠っているバックアップの第7章は、改めてその必要性を感じるという意味でもお役立ちでした。
フリーソフトも紹介されていたので、早速使ってみようかな、と。

Vista限定のワザもありますが、大半はXPでも利用可能なワザばかり(Windows限定ではありますが)。
基本的に、すぐできる、低コスト(ほとんど無料のツールやソフト)な方法が中心なので、初心者の方でもとっつきやすいと思います。

見開き2ページで1ネタ、カラーではありませんが、写真は多く使われているためわかりやすいと思います。

間口が広く、対象範囲も広いので、パソコンを快適に使いたい、という方にはオススメの一冊です。

◆気になったポイント◆
フォルダは「3階層まで」と決めると管理がしやすい
これは心がけようと思います。
ついついフォルダを調子に乗って作って、深ーい階層になってしまいがちなので。
まずは整理からですが…
MVPen を使って、スキャナー等を使わずに自分で書いたメモをファイルとしてパソコンに記録する
以前のエントリで紹介したMV Penが紹介されていました。
まだ買っていないのですが、どうするか悩むところ…

◆これからやること◆
・フォルダは「3階層まで」に整理する

◆オススメしたい方◆
・パソコンの整理を簡単に、低コストで行いたい方
・快適にパソコンを使いたい方
・パソコンの裏ワザを知りたい方
・パソコンについて中級者以上にステップアップしたい方

■関連リンク■
青春出版社HP
(著者 戸田覚氏ブログ)
デジタル流行通信(著者 戸田覚氏連載ページ(ダイヤモンド・オンライン))

■関連過去エントリ■
[Gadget]MV Penが魅力的
[Book]クラウドコンピューティング入門 (できるポケット+)
[Book]情報力

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2009年05月20日

[Book]情報調査力のプロフェッショナル

情報調査力のプロフェッショナル―ビジネスの質を高める「調べる力」(ダイヤモンド社 、著者:上野 佳恵)
情報調査力のプロフェッショナル―ビジネスの質を高める「調べる力」
上野 佳恵
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 304
おすすめ度の平均: 5.0
5 仕事のお作法を骨太に語る1冊
5 調べる手順をきちんと踏む大切さ

目次
はじめに――調べるスキルの引き出しを増やすには

序章 プロフェッショナル・リサーチャーの作法

ビジネス・リサーチの世界に起こった革命
 どこまで調べればいいのか

ビジネスは問題解決思考で動いている
 「本質的」な問題とは何か
 解決策の探り方

ないがしろにされている「調べる」スキル

第1章 調べる仕組みとは
ビジネス・リサーチはなぜ難しいか
 休暇の旅行先を「自発的に」調べる
 必要に迫られて調べるプレッシャーを楽しめるか

「調べること」を分解する
 (1) 知識ギャップの認識
 (2) 自分の情報源リストとのすり合わせ
 (3) 情報の獲得
 (4) 情報の検証・判断
 (5) 情報の伝達
 (6) 自分の情報源リストの整備

「調べるサイクル」
 ビジネスにおける「調べるサイクル」とは
 不完全な「調べるサイクル」

「調べる」ために必要なスキルセット
 情報リテラシーとは何か

第2章 ビジネス情報ニーズの範囲
ビジネスの課題の中のパターン
 情報センターに寄せられる問い合わせの傾向
 「ビジネス支援」情報とは
 「調べる領域」の80%とは

第3章 企業と人物について調べる
事例1:講演者を探す
 課題を明確にする
 事前の確認
 「とっかかり」は、何か
 「無」からは何も生まれない
 「足」で稼ぐ
 「人」で稼ぐ
 立ち止まって考える

視野を広げ、会社を調べる
 判断の基準
 異なる視点を取り込む
 いざというとき頼るのは「人」
 一歩先んじて動く
 伝え方しだい

第4章 基本のリサーチ[1] 「企業」「人物」
会社について調べる
 (1) 何をやっているどんな会社か?
 (2) その会社は儲かっているのか?
 (3) 最近どのようなことをやっているか、やろうとしているのか?

人について調べる

第5章 業界について調べる
事例2:ペット業界を調べる

佐藤くんの場合
山田さんの場合
鈴木くんの場合

コンサルタント村田さんの場合
 調べることの枠組み
 民間調査会社のレポートの利用
 情報提供サービス
 記事検索の位置づけ
 インターネットの利用
 情報量の見極め

第6章 基本のリサーチ[2] 「業界」「消費者」
業界を調べる
 (1) 政府統計
 (2) 業界団体による統計・資料
 データ集、統計集の功罪
 (3) 民間調査会社の市場調査レポート
 市場調査レポートの作られ方
 (4) 新聞・雑誌記事
 図書館活用のポイント
 (5) ヒアリング

消費者動向を調べる
 世論調査
 消費者調査の活用法

第7章 情報のプロフェッショナルへの道
原点

情報提供サービスでの仕事

コンサルティング会社の仕事
 リサーチの目的と条件
 リサーチのプロセス
 Plan Do See

情報の仕事で独立

あとがき
ダイヤモンド社HPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・行き当たりばったりではない、リサーチの基本を学ぶ

◆本書を一言で表すと◆
・リサーチのプロによる、情報の「調べ方」入門

◆概要&感想◆
これだけ丁寧に情報の調査方法(リサーチ)について書かれた本は貴重だと思います。
本書は、「ビジネスにおける調べ方」について、そのアプローチと手順、元となるデータの考え方など詳細に解説した一冊。

ビジネスパーソンとしては、何らかの調べ物をすることはもはや業務の一部と化している方も多いと思いますが、その光明になる(であろう)一冊です。

何かを調べよう、という時には、その調べる内容にもよると思いますが、現在はググることが多いのではないでしょうか。
かくいう私もとりあえずググってしまうことが多いです。

もちろん、思いだすための調べ物であったり、単純に何かを知るレベルであればちょっとしたことを調べるのであればそれで良いのでしょう。
しかしビジネスで調査を行う、という観点であれば、行き当たりばったりではなく、しかるべき順序と方法でやることで、調査そのもののアウトプットがまるで違ってくるとのこと。

まさに行き当たりばったり、というか思いつくままに調べていた自分としては恥ずかしい限り。
第5章の事例2などは身に覚えのあることが多々ありました…

本書内で紹介されている「調べ方」は、基本ということもあって、決して難しいものではなく、心がけ次第ですぐに行えます。

むしろ大事なのは、「調べる仕組み」を作ってそれを徹底することなのだと思います。
「調べるサイクル」はその「調べる仕組み」の土台となるところ。

そしてもう2点大事なのが、データや情報源の読み方と、そもそも調査の背景・目的、詳細な内容、納期、予算をはっきりとさせておくこと。

前者については、つい先日セミナーに参加させていただいた「不透明な時代を見抜く「統計思考力」」でもその重要性が言われています。
最近注目しているポイントだけに、スッと入ってきました。

個々を見れば、特別難しいことは書いていません。
特殊なスキルが必要なわけでもありません。
もちろんデータの見極めやあたりのつけ方などは熟練の技が求められるとは思いますが、それが無ければ調べられない、というわけではありません。

しかし、そのサイクルや考え方、仕組みを知っているといないとでは大きく差がつく分野、それが「調べる」ことだと思います。

既にできている方は当たり前と思うことかもしれませんが、個人的には「調べる」という意識が変わる一冊だと思います。

◆気になったポイント◆
自分の中にある情報源リストとすり合わせをすることによって、何を、どこを調べれば答えが得られそうかという見通しを立て、どう調べればよいかという作戦を考えます。

知識ギャップの認識
自分の情報源リストとのすり合わせ
情報の獲得
情報の検証・判断
情報の伝達
自分の情報のリストの整備
知っておきたい「調べるサイクル」
"ビジネス上で必要とされる情報は「企業」「人」「業界」「消費者」など多種多様な分野にわたる"のではなく、"ビジネス情報ニーズは「人」「企業」「業界」「消費者」に関連するものが主であり、あとは業界や置かれた立場によって異なるニーズがある"のです。
コップの水が「半分しかない」のか、「まだ半分もある」のか、と同じように、見方を変えることでスタンスも変わってくる一例ですね。
80%を調べることができたら、それで十分ビジネス社会を生き抜くことはできるのではないでしょうか
目的次第ではありますが、目安として80%というのは覚えておきたいところです。
記事などに「○○調べ」とあったときに、その元となる調査・データがどんなものかを確認してみることは、リサーチの基本のひとつです。
データを見たら、常に意味合いを考えてみます。
ひとまとまりの資料を見たら、その中からポイントとなることをピックアップし、何が言えるのかという結論を自分なりに考えて、整理することが必要です。
すべての調査には何らかの目的があり、それに沿って行われているということを考え、データを読んでいくことが重要だということなのです。
このあたりは、「不透明な時代を見抜く「統計思考力」」に通じるものがあります。
インターネットは、情報を探すツールにはなっても、情報源そのものではない
私自身、勘違いしないようにしたいと思います。
目的に応じたアウトプットのイメージをあらかじめ持つことで、無駄にやりすぎてしまうことや、目的に達しない寸足らずのリサーチを避けることはできるはず
実際に調べ始める前の鉄則として、強く意識しておく必要があるポイントかと。

◆これからやること◆
・調べる前に、アウトプットのイメージをあらかじめ持つ
・調べるサイクルを、調べる際の仕組みとする

◆オススメしたい方◆
・ビジネスで効率よく調べたい方
・調べた結果のアウトプットの精度を上げたい方
・ビジネス・リサーチのプロの考え方、調べ方に興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(ダイヤモンド社HP内)

■関連過去エントリ■
[Seminar]『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』刊行記念 神永正博氏・小飼弾氏セミナー
[Book]不透明な時代を見抜く「統計思考力」
[Book]情報力
[Book]調べる技術・書く技術



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2009年05月19日

[Book]ブルータスの心臓

ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー (光文社文庫)(光文社、著者:東野 圭吾)
ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー (光文社文庫)
東野 圭吾
光文社
売り上げランキング: 10032
おすすめ度の平均: 4.0
4 面白いけど登場人物は最悪
4 真犯人は誰?
4 ほっほ?ぅ
4 真犯人は誰だ?
5 東野圭吾のサスペンスの中でも特にスリリングなストーリ展開

◆概要&感想◆
久々に読んだ東野さんの本格物。
以前はこういったいわゆる本格ミステリーが多かった東野さん。

さすがの展開です。
終盤なるほど〜、と唸ってしまいました。

人物一人一人にクセがあるのと、読了後も?で脳内で補う点があるのが本作の特徴かと。
面白かったです。

◆オススメしたい方◆
・東野さんの純粋な本格ミステリーを読みたい方

■関連過去エントリ■
[Book]聖女の救済
[Book]毒笑小説 (集英社文庫)
[Book]虹を操る少年 (講談社文庫)
[Book]天使の耳
[Book]ガリレオの苦悩
[Book]夜明けの街で
[Book]流星の絆



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2009年05月18日

[Book]レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか―するどく見抜き、ストレスがなくなる心理術

レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか―するどく見抜き、ストレスがなくなる心理術(幻冬舎、著者:内藤 誼人)
レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか―するどく見抜き、ストレスがなくなる心理術
内藤 誼人
幻冬舎
売り上げランキング: 7724
おすすめ度の平均: 3.5
5 もっと早く、この本に出会いたかった。
1 残念・・・。
4 一気に読んでしまいました。

目次
part1 仕事編(上司はどちらか/仕事にやりがいを感じているのは/面接で採用されるのは、等)
part2 雑学編(愛想笑いをしているのは/ストレスがたまる席は/クラスの人気者になれるのは、等)
part3 家族友人編(男性の奥さんはどの人?/頭がよいのはどっち?/家族円満なのは?、等)
part4 恋愛編(浮気しやすい女性は?/遊んでいる男性は?/不倫しやすいのは?、等)
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・観察するための目を養う

◆本書を一言で表すと◆
・知っておいて損はない観察術

◆概要&感想◆
観察眼を養うためのテキストという位置づけの本書。
37の問題と解説がセットになっています。

各問題については、真剣に悩んで考えるというよりは、気楽に見て考えるものかと。
個々の問題についてはネタバレになるので、書きませんが、人の心理はちょっとした仕草や見た目に宿る、ということがわかります。

良く言われていて有名なもの、知られているものから、知らないけれども言われてみると実体験としては納得できるものなどいろいろ揃っています。
もちろん心理術なので、必ずしもそう、というわけではありませんが、知識の一つとして知っておいて損はないと思います。

また、どれも心理術としつつある程度実験などで有意性が見られる、とされているものを取り上げているようなので、(必要であれば元データにあたりつつ)折にふれて思い出して考えてみるとよいのかな、と思います。

期待しすぎずに肩の力を抜いて読みたい一冊です。

◆気になったポイント◆
男性と女性を比べると、女性のほうが、人の外見をよく覚えている。
一つだけあげておきます。
これ、言われてみると非常に納得でした。
女性は本当に人の細かいところまで見ていますし、覚えているなぁ、とよく思います。

◆これからやること◆
・状況をよくよく観察して、心理術を元に仮説を立ててみる。

◆オススメしたい方◆
・心理術に興味がある方
・観察眼を鍛えたい方
・一般的な心理法則を勉強してみたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(幻冬舎HP内)

■関連過去エントリ■
[Book]不透明な時代を見抜く「統計思考力」



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2009年05月17日

[Book]さらばアメリカ

さらばアメリカ(小学館、著者:大前 研一)
さらばアメリカ
さらばアメリカ
posted with amazlet at 09.05.13
大前 研一
小学館
売り上げランキング: 5738
おすすめ度の平均: 3.5
4 日本にいてはわからない国際情勢が学べる本
2 誰が大統領になっても出版できるように作られた本
2 変わってしまったのは大前さん自身では?
2 アメリカべったりの大前氏が・・・
5 知識の整理に最適!!

目次
プロローグ オバマ政権誕生―それでも私が悲観的にならざるをえない理由
第1章 「無責任の連鎖」が止まらない
第2章 不寛容なアメリカ「終わりの始まり」
第3章 拡大する“反米・嫌米”包囲網
第4章 アメリカン・ジャーナリズムの落日
第5章 敵国なき時代―オバマ外交の連立方程式
第6章 「恐慌回避」のための処方箋
第7章 属国か独立か―日本の選択
エピローグ さらばアメリカ―この国を蘇生させる三つの条件
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・大前さんは現在のアメリカをどのように見ているのかを知る

◆本書を一言で表すと◆
・大前さんによる国際関係を中心としたアメリカの現状分析結果

◆概要&感想◆
大前さんの国際感覚というのは、日本人離れしているというか、一般的な日本の人とは違うレベルで見ていると個人的に思っています。

そんな大前さんによる、現在のアメリカを論じたのが本書。
内容が非常に整理されており、特にアメリカを巡る国際関係について大変わかりやすかったです。

アメリカと近隣諸国、アジア、中東、EUやロシアとの関係がよくわかります。
アメリカの今後の外交を考える上で、まず現状を押さえるのに最適な一冊ではないでしょうか。

本書を読むとアメリカがどれだけ変わってしまったのか、今後アメリカ自身が変わらない限りアメリカだけでなく、世界全体が大きく変容してしまうことがよくわかります。

一方で、表紙を見て、「...until you come back to yourself」とあるので、アメリカが復活することを願う気持ちが大前さんにあるんだろうなぁ、と思って読んでみると、本文内にも同様の記載が。
アメリカに希望を見い出すことで、世界にも希望を見い出したいという考えがあるのかな、などと考えています。

少し残念だったのは、政治面や経済面、外交面についてはかなり詳しいのですが、一方で文化面であったり、キリスト教との関連などについてはほとんど言及されていませんでした。
文化面についても大前さんなりの考えや分析を読んでみたいなぁ、と思って次第です。

そのあたりは以前エントリした「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」などで補完すると良いかもしれません。

ともあれ、現在のアメリカを分析している本としてわかりやすく、示唆に富んでいると思います。
大前さんの提言と今後のオバマ大統領を中心とするアメリカの動きがどれくらい重なるのか、など興味深く考えるモトをたくさん得られる一冊だと思います。

◆気になったポイント◆
許容度と包容力のない
たびたび「不寛容」というキーワードで表されていますが…
これってアメリカに限らず世界全体がその方向に向かってしまっている気もします、残念ながら…
日本の新聞記者は自分が所属している新聞としての意見を書くが、アメリカの新聞記者は個人としての意見を書くのである。
このあたりは、以前エントリした「ジャーナリズム崩壊」でも同じ論調ですね。
現場の上杉氏も、取材される側の大前さんでも同じご意見というのは興味深いです。
アメリカの場合、教育課程そのものに、世界の一員というコンセプトがない。
こちらは、「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」に詳しいです。
ものすごく以外な印象を受けます。
日本の教育システムも必ずしも良いとは思いませんが、こうした事実を聞くと、今後も大切にすべし点もあることがよくわかります。
"世界に嫌われるアメリカ"から"世界と共存できるアメリカ"へ
オバマ体制でどこまで変えられるのか、注目したいと思います。

◆これからやること◆
・アメリカのこれからの外交戦略に注目、特に中東

◆オススメしたい方◆
・現在のアメリカの姿を知りたい方
・アメリカを中心とした国際情勢を勉強したい方
・大前さんが考える今後の世界の流れに興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(小学館HP内)
大前研一「ニュースの視点」Blog
大前・アンド・アソシエーツ グループ

■関連過去エントリ■
[Book]キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
[Book]アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
[Book]ルポ 貧困大国アメリカ
[Book]ロシア・ショック
[Book]ジャーナリズム崩壊
[Book]サラリーマン「再起動」マニュアル



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2009年05月16日

[Book]鬼の跫音

鬼の跫音(角川グループパブリッシング、著者:道尾 秀介)
鬼の跫音
鬼の跫音
posted with amazlet at 09.05.12
道尾 秀介
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 26735
おすすめ度の平均: 4.0
4 待ってました!
3 ただのホラーというわけではなく短編ごとに何かしらミステリのトリックが仕掛けられていた
4 ホラーだが、ミステリーの要素強し。
3 可もなく不可もない出来
5 ひたひたと迫る、狂気と絶望

〈収録作品〉
初出:野性時代(角川書店)2006年12月号〜2008年5月号に不定期掲載されたものに加筆・修正を加えました。
「鈴虫」鈴虫だけが知っている、過去の完全犯罪とは。
「犭(ケモノ)」(※犭はけもの偏のみの部分、つまり『猫』の左側のみ)
「よいぎつね」高校時代の私が、あの場所に埋めたのは、本当に人間だったのだろうか……。
「箱詰めの文字」作家を目指す僕のところに、友人が原稿を持ち込んできたが…。
「冬の鬼」日記形式の作品。日付が一日ずつ遡り、最後に明かされる驚愕の真実とは。
「悪意の顔」何でも閉じこめてしまう不思議な「絵」を持った女性の物語。
角川書店・角川グループHPから引用させていただきました)

◆本書を一言で表すと◆
・道尾秀介氏によるホラーミステリー短編集(ホラー70%+ミステリー30%)

◆概要&感想◆
最近お気に入りの道尾秀介氏の新作。
今作は道尾氏初の短編集。

全編通じて不思議な空気感が漂っています。
読後の印象としては、昭和40年代の地方都市で霧に覆われた森を歩いているような…

ミステリーというよりはホラー色が強い作品が6編。
デビュー作背の眼が、ホラーなので不思議ではありませんが。
ただ、ミステリー色もしっかり残っていておどろくポイントはしっかりと。
でもやはり結構怖いです。

6編ありますが、個人的に良かったのは、「犭(ケモノ)」と「箱詰めの文字」でしょうか。
読後ゾクっとする作品が多いように感じます。

そしてどの作品にも「S」という名前の人物が登場するのも本書の特徴。
著者によると全て別の人物とのことですが。
名前が「S」になっているのには意味があり、道尾氏による自作解説に以下のように書かれています。
ただ、全六話には、それぞれ「S」の頭文字ではじまるテーマが伏在しています。
 Sacrifice,Scare,Seeing,Sinner,Slaughters,Spitefulness.
 ……と、これはアルファベット順に書いただけで、収録順とは異なりますので、どのテーマがどの物語にあてはまるのか、考えていただくのも面白いのではないでしょうか。
『鬼の跫音』自作解説(道尾秀介@あらびき双生児)から引用させていただきました)


怖いですが、色々と張り巡らされた不思議な一冊でした。

ちなみに、以前エントリした道尾氏の「カラスの親指 by rule of CROW’s thumb」ですが、先日第62回日本推理作家協会賞を受賞されたとのこと。
おめでとうございます!

で、道尾氏のブログによると、この第62回日本推理作家協会賞のエントリ候補として、長編及び連作短編集部門に「カラスの親指 by rule of CROW’s thumb」が、短編部門に本書が挙げられたとか。
ただ、同時エントリは認められていないようでどちらか一方に選ばなければならず、長編部門の「カラスの親指 by rule of CROW’s thumb」にしたとか。

第62回日本推理作家協会賞受賞作品と肩を並べていた本書、ぜひ!

◆オススメしたい方◆
・既にほかの道尾秀介氏の作品を読んでいる方
・ホラーミステリーが読みたい方
・新しいホラー作家、ミステリー作家を開拓したい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(角川書店・角川グループHP内)
本書紹介特設ページ(角川書店・角川グループHP内)
道尾秀介@あらびき双生児(著者 道尾秀介氏公式ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
[Book]ラットマン



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2009年05月15日

[Book]無趣味のすすめ

無趣味のすすめ(幻冬舎、著者:村上龍)
無趣味のすすめ
無趣味のすすめ
posted with amazlet at 09.05.12
村上龍
幻冬舎
売り上げランキング: 262
おすすめ度の平均: 3.5
4 はたして無趣味は幸せなのか
4 リーダーの資質などどうでもいい
4 立ち読みで読破できるところがありがたい
3 いまどき、この類の本に大いなる期待をもたれる方がいけない、
3 村上龍の思考の解説本

目次
* 無趣味のすすめ
* 少数派という原則
* グローバリズムは思想ではない
* 「好き」という言葉の罠
* 仕事と人生のパートナーシップ
* 最高傑作と「作品群」
* オーラの正体
* 夢と目標
* 情熱という罠
* 集中と緊張とリラックス
* トラブルの種類
* どんなファッションで臨むか
* もてなしと接待
* 優れた道具
* ビジネスと読書
* 品格と美学について
* リーダーの役割
* 謝罪という行為は
* スケジュール管理
* 「交渉術」という脳天気な言葉
* 仕事における有用な人脈
* モチベーションと希望
* ライバルという他者
* グローバリズムと日本社会
* 部下は「掌握」すべきなのか
* 効率化とゆとり
* 後悔のない転職
* ときに投資は希望を生むが・・・。
* 労働者と消費者
* 決断する力
* 金融不安と大不況
* アドバイスについて
* ワークライフバランス
* ビジネスにおける文章
* 語学の必要性
* 企画の立て方
* 失敗から得るもの
* 盆栽を始めるとき
ブログ「ちらかしっぱなしですいません。」から引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・昨今のビジネスを村上龍氏はどのように考えているのか?

◆本書を一言で表すと◆
・村上龍氏が表現するビジネスキーワード

◆概要&感想◆
村上龍氏が雑誌Goeteで連載しているエッセイをまとめた本書。
カンブリア宮殿で司会を務め、メールマガジンJMMの編集長として日々、ビジネスの第一線で活躍している著名人や、有識者の考えに触れている村上龍氏が、昨今のビジネスとビジネスパーソンについてどのように考えているのかを知りたくて読んでみました。

目次にある各テーマが6ページ(エッセイタイトル1ページ+内容5ページ)という構成。
読んでみると、作家さんならではの視点もあれば、一般と同様の視点もあり、村上龍氏独自だなぁという視点もあり、テーマによってそれぞれ。

村上龍氏が著書を書く際のスタンスが引き合いに出されているエッセイなどはやっぱり独自だなぁ、と思います。
また、「ライバルという他者」で村上春樹氏について触れている点は興味深かったです。

本書を通じて出てきていると感じたのが「飢え」というキーワード。
成功への飢え、チャンスへの飢え、情報への飢え…
現代のビジネスパーソンに対して「飢え」の必要性を説いているように感じました。

とはいえ村上龍氏だからといって、総じてそれほど特異な視点に立たれているわけではありません。
(当たり前と言えば当たり前ですが)
ただ、個人的にはスタンスを明確にしている点と、その表現方法に興味を惹かれました。

同じことを言っていても言葉によって伝わる印象は当然変わってきます。
その表現が非常に上手いです(作家さんに対して言うのもおこがましいですが)。
ありきたりな表現ではなく、かつわかりやすい、という印象。

確固たる考え方を構築し、それを的確に表現している、という点、少しでも近付きたいところです。

◆気になったポイント◆
世界史的な大きな流れなので、目をそむけようが、辺境の地に隠遁しようが、逃れるのは無理だ。さらに、その流れに「うまく乗る」ことも不可能だ。
グローバリズムについて論じた箇所。
世界史的な大きな流れ、はまさに。
他人にわかりやすく説明できるような「好き」は、案外どうでもいい場合が多い。
気になった言葉。
集中するためには、リラックスが必要であり、かつ自覚的でなければならないという事実は非常に興味深い。
例に出していた、俳優の例がわかりやすかったです。
リーダーになるのは「どういう対応策をとるか」わかっている人だ。
数々のリーダーに会われてきた村上龍氏によるリーダーの資質だけに、重みがある気がします。
仕事とプライベートにおけるその人の優先順位が、その人の人生なのだ。
なるほど!と思った箇所。
モチベーションという概念は、希望につながっていなければならない。
今後心に留めておきたいポイントです。

◆これからやること◆
・「モチベーション」について論じる時には、どのような希望につながっているのかを意識する

◆オススメしたい方◆
・村上龍氏のエッセイに興味がある方
・村上龍氏の表現に興味がある方
・カンブリア宮殿のファンの方
・JMMの購読者の方
・作家さんによるビジネスの切り口に興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(幻冬舎HP内)
Goethe(本書収録コラム連載雑誌)
JMM(著者 村上龍氏編集長メールマガジンサイト)
カンブリア宮殿
無趣味のすすめ(ブログ ちらかしっぱなしですいません。)

■関連過去エントリ■
[Book]弾言 成功する人生とバランスシートの使い方
[Book]ラクをしないと成果は出ない
[Book]サラリーマン「再起動」マニュアル
[Book]ブライアン・トレーシー流危機脱出法 ピンチを成功に変える21の仕事術



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2009年05月14日

[Book]自分をグローバル化する仕事術

自分をグローバル化する仕事術(ダイヤモンド社、著者:天野 雅晴)
自分をグローバル化する仕事術
天野 雅晴
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 40868
おすすめ度の平均: 4.5
2 日本人はアメリカ人に服従するべき国民?
5 読みやすく本格的
3 ビジュアル(右脳)とロジック(左脳)を複合してプレゼンは行うこと。
5 必読!パラダイム転換期に生き残る世界(米国)標準ルールと人生哲学
5  この本を読んで,改めて自分の考えていたことは間違っていないと認識できたことは,よかった。

目次
はじめに
自分をグローバル化する仕事術とは

日本だけが違うルールで仕事をしている?
三年後には日本でも「世界標準ルール」が適用される
日本国内で働く場合にも必要な「世界標準ルール」
あなたを成功に導く二〇のルール

第1章 コミュニケーションのルール
1 自己主張ルール
〜まずは自分の考えを相手にぶつけよう〜

自己主張はコミュニケーションのプロトコル
日本人は自己主張することに慣れていない
日本の企業文化が個人の自己主張を封じ込めてきた
自己主張は穏やかな気持ちとゆったりとした口調で
自己主張の裏側にあるのは相手を立てること

2 対等姿勢ルール
〜自分流を押し付けない。相手のスタイルも認めよう〜

会社や相手の肩書はダイナミックに変化する
日本では個人よりも肩書による上下関係を尊重してきた
世界標準のコミュニケーションでは対等姿勢ルールを無視できない
多様化社会の基本は互いに共存しようとする姿勢
コミュニケーションと礼儀作法

3 単刀直入ルール
〜正直&ストレートなコミュニケーションが有効〜

単刀直入な発言が会話を促進する
単刀直入なコミュニケーションがなければ結論はうやむやになる
携帯メールによる単刀直入なコミュニケーションはすでに始まっている
相手に誤解を与えないように注意する
嘘をつくと信用が失われ、周囲から相手にされなくなる
ありのままのデータを正直に公開したほうがコミュニケーションはうまくいく

4 ユーモアセンスルール
〜厳しい交渉のなかでこそ相手の感情を和ませよう〜

できるビジネスマンにはユーモアセンスがある
メールの絵文字もユーモアの一つ
冗談とユーモアは別もの
人間の脳は理屈よりも感情を優先させる

第2章 判断と実行のルール
1 テキスト化ルール
〜あいまいな考えもテキスト化で明確になる〜

多様化社会では物ごとを明確にテキスト化するのが基本ルール
テキスト化にはロジックというフェアなルールが必要
アメリカと日本の教科書の違い
右脳を使う日本人と左脳を使うアメリカ人
右脳の思考に左脳の思考を加えて結論を明確にする
日本人とアメリカ人の思考の違いは環境から生まれている

2 罪文化ルール
〜意思決定の基準を自分自身の中に持とう〜

罪文化の考え方で物ごとの是非を判断するのが世界標準のルール
多様化社会では自分自身の基準を持って物ごとを判断せざるを得ない
日本人は恥文化のデメリットをもっと認識するべき
自分で判断できなければビジネスで成功する可能性は低くなる

3 トップダウンルール
〜最終的な意思決定はリーダーの仕事〜

リーダーが決断し、ほかの人はそれに従うのが世界標準のルール
日本のリーダーにはリーダーシップが欠けている
MBAで真のリーダーを育てるアメリカ
日本にも真のリーダーを育てる仕組みが必要
個人レベルの決断にもトップダウンの考え方が有効

4 即断即決ルール
〜直感を大切にして瞬時に決めて体感しよう〜

とりあえずアクションして体感することが世界標準のルール
若いときの即断即決にリスクはほとんどない
三回くらい即断即決をすると驚くほど人生が変わる
自分の直感を信じて即断即決すると正しいことが多い

第3章 目的達成のルール
1 戦略思考ルール
〜周りに流されず、戦略を立てて進もう〜

日本でも一人ひとりが戦略を持たなくてはいけない時代がきている
トップダウンの考え方で戦略を立てる
良い戦略を生むのは十分な時間と心の余裕
不可能なことも戦略次第で可能になる
相手のポイントをつく戦略を立てる
戦略が成功して数百億円の利益に
日頃のコミュニケーションにも戦略思考が必要
まずは駆け引きで相手の攻略ポイントを探る

2 ワープ効果ルール
〜一つ上の役回りにワープして成功をつかもう〜

ワープ効果とは次元を超えて自分を成長させること
ワープ効果があれば社長にだってなれる
次元をワープしないまま自分を成長させるのは限界がある
ワープを繰り返した人は雲の上の存在にもなる

3 シングルタスクルール
〜一つの問題を着実に決着させてから前に進もう〜

シングルタスクで物ごとを進めるのが世界標準のルール
会議においてマルチタスクの考え方は効率的ではない
大切なのは一つひとつの議題に真剣に取り組むこと
目的に合わせてシングルタスクとマルチタスクを使い分ける
マルチタスクで物ごとを進められる人は多くない

4 共有体験ルール
〜体感と苦労をとおして生涯の戦友をつくろう〜

目的を達成するためには、頭で考えるだけでなく実際に体感してみる
海外研修も新しい世界を体感する機会
人との共有体験は強固なネットワークをつくる

第4章 自分磨きのルール
1 緊張感ルール
〜体制に頼らない緊張感を活かして個人価値を高めよう〜

緊張感をベースに自分磨きをするのが世界標準のルール
緊張感が脳と身体を進化させる
緊張感のなかで生きることは不幸ではない
大きな目標を持って緊張感をモチベーションに変える
鉄下駄効果で知らないうちに自分を磨く
思いがけない大きなチャンスにも積極的に取り組む

2 新陳代謝ルール
〜老朽化・陳腐化したものは勇気を持って切り捨てよう〜

新陳代謝の作用で古くて腐ったものをきれいに取り除く
日本で二〇〇七年に行われた社会的な新陳代謝

3 自立志向ルール
〜自立した個人と個人の関係が成長のエネルギー〜

多様化社会では会社ではなく個人に価値がある
「自立」と「共存」が多様化社会の基本ルール
自立志向を持った人間は逆境を乗り越えられる
人から与えられたものに満足している人間は退化する
チャンスは誰にでも平等にやってくる
とりあえずチャレンジして自分を追い込めば、自分磨きは成功する

4 生涯学習ルール
〜生涯をかけて自分の長所を磨き上げよう〜

多様化社会ではレジュメでアピールできるような専門性を磨くのが基本
専門能力を高めるために日頃の仕事を通して学習する
シリコンバレーでは学会に参加することも学習の一つ

第5章 チャンスをつかむルール
1 ネットワーキングルール
〜会社名でつながるな。個人名でつながろう〜

多様化社会では会社を超えて専門分野ごとに分業をするのが基本
頼まれたときがチャンス!
「頼まれ上手」になれ!
積極的なネットワーキングがチャンスを広げる
報酬にかかわらず依頼を引き受けることがネットワークを強固にする
ネットワーキングから本当の仲間が生まれる
自分から人間関係の橋は絶対に燃やしてはいけない
チャンスは会社の外にある
知らないところに出かけることでネットワークが広がる

2 長所伸ばしルール
〜自分の個性を伸ばしたほうが認知されやすい〜

自分の専門分野をつくれば成功に近づく
多様化社会では個人の長所が大切にされる
得意分野で短期間に実績をあげることがチャンスにつながる

3 前代未聞ルール
〜誰もやったことのないことに挑戦してみよう〜

前代未聞のチャレンジが大きなチャンスとなる
前例のないものを敬遠するのは自分の判断力がないから
自分なりの判断力があればリスクは怖くなくなる
ソフトウェアのバグに厳しい日本では新しいものが育ちにくい
転職が当たり前の環境が新しいものを生み出す

4 早寝早起きルール
〜日の出、日の入りの太陽リズムに合わせて仕事しよう〜

身体のリズムに合わせて早寝早起きすると効率よく仕事ができる
アメリカ人は早寝早起きの生活が当たり前
早寝早起きの生活リズムがつくりにくい日本社会
遅寝早起きは貴重な午前中を無駄にする
アメリカ人はブレックファーストミーティングで朝食の時間を有効活用する
メリハリのある生活がさらに仕事の効率をアップさせる

あとがき
学びと行動をループ化する
ダイヤモンド社HPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・グローバルルールを知っておく

◆本書を一言で表すと◆
・グローバルなビジネスの舞台ではどのように考えられ、どのような行動が求められているのか

◆概要&感想◆
これからやってくるであろうグローバルな流れに乗るために必要な20の世界標準ルールを紹介した本書。
知っておかなければならない考え方、行動の仕方が満載です。

個々のルールに関してはそれぞれ考え方があるとは思いますが、少なくともグローバルという土俵の上に乗る以上、様々な考え方がある、という事実から目を背けてはいけないと思います。
そのルールにのるかどうかは、まずそのルールを知った上で考えればよいこと。

5章構成になっていますが、特に1章と2章で紹介されている世界標準ルールについては知っておく必要があるともいます。
日本という島国で比較的考え方が似通っている環境にいる人と、元来から多様化社会を余儀なくされている国々では考え方も、その表現の仕方、コミュニケーションの方法など違っていて当然。

これから必要なのは、まずその違いを理解し、あるものとして受け止めることだと思います。
以前参加した「ムチャな目標設定で一年を棒に振りたくない人のための 自分の「強み」発掘セミナー」で講師の川井先生も、人にはそれぞれ「思考のクセ」というものがあり、その人はそういう「思考のクセ」を持つ人なんだ、と受け入れることが大切と仰っていました。

今回は個々人というよりはもっと大枠の話ではありますが、それでも考え方は同じだと思います。

本書で紹介されている世界標準ルールについても、全てを受け入れてそのとおりに行動するようにする、というよりは、世界標準ルールがあることを前提に自分のスタンスを決める、ということで良いのだと思います。

3章以降については、世界標準ルールというよりは、純粋な仕事術だと思います。
ワープ効果ルールについては全面的に賛成です。
いわゆる「抜擢」というやつだと思いますが、これがもたらす効果は非常に大きいと思います。
日本では、ワープさせたり、権限委譲という形でこのワープ効果を狙うのが余り上手ではないイメージがあります。
個人的にはもっと当たり前に行われるようになってほしいところ。

1点注意点があるとすれば、本書でいう「世界標準ルール」とは、現在のところ「欧米におけるルール」ということだと思います。
これから中国やインド、ロシア、ブラジルといった国々がさらに出てきた際にはまたこのルールも変化してくるであろう、ということは頭に入れておいた方がいいと思います。

とはいえ、現時点で仕事術も含めて、多様化していく世の中でどのように生きていくのか、そのヒントが満載な一冊だと思います。

◆気になったポイント◆
自分の言い分を主張しない相手には踏み込まないことで相手を立てているのです。
自分の言い分を主張しない、ということ自体もその人の暗黙の主張という考え方ということですね。
なるほど…言われてみると納得です。
会社としてはクライアントでも個人としては対等という意識が強い
これも日本ではなじみのない考え方ですね。欧米の方と対する時には念頭に置いておくべき考え方だと思います。
異なった考え方を受け入れるのではなくて、理解するということ。
「私は賛成しませんが、あなたのやりたいことはわかったので、どうぞ自由にやってください」という姿勢が基本となります。
多様化社会においては、全てを受け入れるのはあり得ない考え方であり、必然とこのような考え方になるのだと思います。
個々人の考え方を大切にする、という意味で大切なポイントだと思います。
右脳の思考に左脳の思考を加え、両方の脳を使って理解するのがベストです。
脳の使い方まで変わってくるとは。
プレゼンのやり方もよく考える必要がある、ということですね。
物ごとの是非を問うとき、自分自身の倫理観に根ざした判断基準を持つのが「罪文化」です。
自分が正しいと思うかどうかではなく、周囲の人がどう思うかによって物ごとの是非を判断するのが「恥文化」です。
少なくとも自分たちの判断基準が恥文化になっていることと、そのデメリットは認識するべきでしょう。
違いとそのメリット、デメリットを認識しておくことが必要、というのは本書で一貫して主張されているポイントだと思います。

◆これからやること◆
・手帳に世界標準ルールを書き、その存在を頭に入れておく
・右脳思考と左脳思考の両立を意識する
・頼まれ上手になる
・Don't Burn Any Bridges(橋は燃やさない)

◆オススメしたい方◆
・グローバルの世界で生きていきたい方
・世界標準ルールとは何か興味がある方
・グローバル世界で活躍している方の仕事術に興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(ダイヤモンド社HP内)
著者天野雅晴氏インタビュー(Financial AcademyHP内)
株式会社グローバルビジョンテクノロジー公式HP

■関連過去エントリ■
[Book]P&G式 世界が欲しがる人材の育て方
[Book]あたらしい戦略の教科書
[Book]はじめての課長の教科書
[セミナー]ムチャな目標設定で一年を棒に振りたくない人のための 自分の「強み」発掘セミナー



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2009年05月13日

[Book]ツバルの夕暮れ

ツバルの夕暮れ -沈み行く島国の子供たちからのメッセージ(青幻舎、著者:正木明)
ツバルの夕暮れ -沈み行く島国の子供たちからのメッセージ
正木明
青幻舎
売り上げランキング: 325902
おすすめ度の平均: 4.0
4 ツバルの現実をあるがままに

◆本書を読む視点◆
・地球温暖化の象徴とされて(しまって)いるツバルはどのようなところか?

◆本書を一言で表すと◆
・ツバルの今の姿を伝える一冊

◆概要&感想◆
ツバル、と聞くと思い浮かべることは次の3つ。
・南太平洋、ミクロネシアのあたりの島
・地球温暖化の影響による海水面の上昇で国土が危機にさらされている
・割り当てられたインターネットドメイン名が「.tv」だったため、各国のテレビ局にドメイン名の権利を売ることで潤って国連に加盟できた

そんな話には聞くツバルってどのようなところなのかと思い本書を手に取ってみました。
何となくのイメージではフィジーやサモアのようなところ、というイメージ。

本書では、そのツバルの温暖化による影響に留まらず、その生活などをフォトエッセイという形で綴っています(著者 正木さんの感覚では写真集と本書内にあります)。
正木さんは、関西で朝放送されている、「おはよう朝日です」に出ている気象予報士さんのようです。

実際に読んでみると、正木さんが伝えたかったのは、「温暖化のツバル」だけではなかったことがわかりました。
もちろん温暖化がツバルにもたらす影響として、潮の満ち引きによってどれだけの影響が生活の場にまで及ぼされるのかなどを写真を比較して見せるなど主要なテーマとして扱っています。

しかしそれだけではなく、ゴミ処理の問題であったり、西洋化への対応であったり、そんな側面も本書内の写真に表されています。

潮の満ち引きの比較のシーンで、写真の構図が微妙に違ったり、温暖化の影響という視点では正直充実した本とは言えなかったり、と「温暖化のツバル」を期待して読まれるのであれば類書も併せて読むほうがいいかもしれません。

ただ、本書では多数子供が出てくるところやエッセイの端々から「ツバルの未来」、ひいては地球の未来のようなものが感じられました。
島での暮らしぶり、生活もよくわかります。

本当は、実際に現地に行って、自ら感じるべきことなのでしょうが、なかなかそれも叶わない現実があるだけに、そういったものを感じさせてくれる本書、オススメです。

◆気になったポイント◆
・ゴミ処理の問題
・西洋化がもたらすもの
・根こそぎ倒れている椰子の木の意味

◆これからやること◆
・温暖化について本を読む

◆オススメしたい方◆
・ツバルの現実、世界に興味がある方
・温暖化が及ぼす影響をビジュアルに知りたい方
・南太平洋の島の暮らしに興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(青幻舎HP内)
(著者 正木明氏ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]島田紳助のすべらない沖縄旅行ガイドブック
[Book]Google Earthでみる地球の歴史
[Book]残酷な楽園―ライフ・イズ・シット・サンドイッチ



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2009年05月12日

[Book]新レインボー 写真でわかることわざ辞典

新レインボー 写真でわかることわざ辞典(学習研究社、編:辞典編集部)
新レインボー 写真でわかることわざ辞典

学習研究社
売り上げランキング: 37769

目次
青菜に塩
一寸の虫にも五分のたましい
雨後のたけのこ
うり二つ
虎視眈々
五里霧中
コロンブスの卵
さんしょうは小つぶでもぴりりとからい
順風満帆
高ねの花〔ほか〕
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・ことわざをビジュアルで表現するという発想を学ぶ

◆本書を一言で表すと◆
・ビジュアル化で一目瞭然!

◆概要&感想◆
「情報考学 Passion For The Futureで紹介されていて興味を持ち、読んでみました。

これは面白い。
ことわざの意味が一目瞭然です。
非常にわかりやすい。
最後に、ことわざの確認クイズを載せるなど子供が楽しめる構成になっています。

学研が作成&子供向けということですが、大人が見ても面白いですね。
子供がいればなお楽しいかと。

基本的になぜ、ことわざがその意味を持ったのか、にポイントが置かれています。
そして予想以上に知らないことが多いことに気がつきました。

特に
・目白おし(鳥のメジロとは知りませんでした)
・灯台もと暗し(橋本さんも書かれていますが、灯台って海の灯台ではないのですね)
は驚き。

他にも色々新たな発見がある本書。
ぜひ続編も出してほしいところ。

それにしてもビジュアル化することでわかること、本当に多いですね。

◆気になったポイント◆
・目白押し
・灯台もと暗し
・同じ穴のムジナ

◆オススメしたい方◆
・ことわざに興味がある方
・お子さんとことわざを勉強したい方
・ビジュアルのわかりやすさを体験したい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(学習研究社HP内)
新レインボー 写真でわかることわざ辞典(情報考学 Passion For The Future)

■関連過去エントリ■
[Book]情報力
[Book]世界の動物園
[Book]Google Earthでみる地球の歴史
[Book]Pen 恐竜の世界へ。



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2009年05月09日

[Book]聖女の救済

聖女の救済(文藝春秋、著者:東野圭吾)
聖女の救済
聖女の救済
posted
with amazlet at 09.05.07
東野 圭吾
文藝春秋
売り上げランキング: 1041
おすすめ度の平均: 4.0
4 犯人の存在感
5 タイトルの意味がわかったときゾッとしました
4 逆転の発想
2 微妙だなぁ。。
4 草薙刑事と内海刑事が活躍

◆概要&感想◆
映画やドラマですっかりおなじみになったガリレオシリーズ。
いつの間にか倶楽部ガリレオなる公式サイトまでできていたのですね。。

本作は同時刊行された「ガリレオの苦悩」とは異なり、大ヒットした容疑者Xの献身に続く、ガリレオシリーズの長編もの。

とはいえ、趣きはだいぶ異なります。
本作は純然たるミステリー。
感動とかはありませんが、その分気楽に読めます。

本作の内容は、終始ある1点に絞られます。
その点についてひたすら考えながら読む、というスタイル。

この発想はありませんでした。
スゴイです。

途中、内海刑事絡みの何気ないシーンでニヤリとさせられる点もありました。
…これも遠くないうちに映画化されるのかもしれませんね。

■関連リンク■
本書紹介ページ(文藝春秋社HP内)
倶楽部ガリレオ(東野圭吾著ガリレオシリーズ公式サイト)

■関連過去エントリ■
[Book]毒笑小説 (集英社文庫)
[Book]虹を操る少年 (講談社文庫)
[Book]天使の耳
[Book]ガリレオの苦悩
[Book]夜明けの街で
[Book]流星の絆


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2009年05月08日

[Book]99%の誘拐

99%の誘拐 (講談社文庫)(講談社、著者:岡嶋 二人)
99%の誘拐 (講談社文庫)
岡嶋 二人
講談社
売り上げランキング: 169322
おすすめ度の平均: 4.0
4 完成度の高いエンターテイメント
5 すばらしいスピード感と乗り心地の良さ!
4 この軽さおすすめ
5 岡嶋二人を再評価させる疾走感
4 犯人のクレバーな仕事っぷりに見入るものがある。

◆概要&感想◆
計算しつくされたクライムエンターテイメント。
序章と本章のつながりといい、お見事です。

そして、以前エントリした「ビッグゲーム」でもそうでしたが、本書の刊行の時代(1988年)にこれだけの技術(パソコン通信であり、モデムであり、ラップトップコンピュータなどなど)を駆使した緻密な作品を仕上げるとは…

今読んでも別に古くはありません。
むしろ技術が普及した今、ようやく一般の方でも特段違和感もなく読めるのではないでしょうか。

ただ、技術面を駆使していることについては、あくまで手段でしかなく、やはり犯人と警察との知恵比べが本書の真骨頂かと。

読後も爽快感が残る一冊。
面白かったです。

◆オススメしたい方◆
・誘拐ものを読みたい方
・クライムエンターテイメントを堪能したい方
・技術を駆使した犯罪計画ものを読みたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(講談社HP内)

■関連過去エントリ■
[Book]ビッグゲーム
[Book]クラインの壺 (講談社文庫)



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2009年05月07日

[Book]GIANT KILLING 10

GIANT KILLING 10 (10) (モーニングKC)
GIANT KILLING 10 (10) (モーニングKC)
綱本 将也
講談社
おすすめ度の平均: 4.5
4 ここからが正念場
5 達海猛という男。
4 あいかわらず熱い
5 クラブとはなにか

◆概要&感想◆
今、最高のマンガの一つ。
毎回、次はどんなことを仕掛けてくるのか楽しみでもあります。

この巻でのハイライトは、監督である達海猛が、フロントも選手も食堂のおばちゃんもクラブに関わる人皆を巻き込み、クラブの地元の人を呼んでカレーパーティを行った時に、GMの後藤に言った一言。
「これがクラブだよ、後藤」
最高です…

◆オススメしたい方◆
・面白いマンガを読みたい方
・サッカーマンガに興味がある方
・監督を描いたマンガに興味がある方

■関連リンク■
本書紹介ページ(講談社HP内)
連載マンガの部屋(講談社HP内)
公式サイト(携帯サイトゲキサカ内紹介ページ)

■関連過去エントリ■
[Book]GIANT KILLING 9
[Book]GIANT KILLING 8 (8) (モーニングKC)
[Book]GIANT KILLING(モーニングKC)



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2009年05月06日

[Book]正直書評。

正直書評。(学習研究社、著者:豊崎 由美)
正直書評。
正直書評。
posted with amazlet at 09.05.01
豊崎 由美
学習研究社
売り上げランキング: 186919
おすすめ度の平均: 4.0
4 作家どころか文芸評論家まで敵に回す、正直すぎる書評
4 褒めていても、吠えていても
4 書評は的確

目次
二〇〇四年の正直書評。
(号泣する準備はできていた―江國香織
空の香りを愛するように―桜井亜美 ほか)
二〇〇五年の正直書評。(生首に聞いてみろ―法月綸太郎
奇跡も語る者がいなければ―ジョン・マグレガー ほか)
二〇〇六年の正直書評。(魔力の女―グレッグ・アイルズ
マヂック・オペラ―山田正紀 ほか)
二〇〇七年の正直書評。(快適生活研究―金井美恵子
どれくらいの愛情―白石一文 ほか)
二〇〇八年の正直書評。(エンジェル―エリザベス・テイラー
ゴールデンスランバー―伊坂幸太郎 ほか)
amazonHPから引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・プロの書評家はどのようなスタンスで本を評するのか?

◆本書を一言で表すと◆
・いいものはいい、悪いものは悪い!

◆概要&感想◆
テレビ情報誌「TVBros.」で連載している書評を集めた書評集。

題名通りとても正直です(笑)
紹介する本を次のようにランク付け。
金の斧:親を質に入れても買って読め!
銀の斧:図書館で借りられたら読めばー?
鉄の斧:ブックオフで100円で売っていても読むべからず?!

そして書評自体も的確に、正直に、時には辛らつに書かれています。

時にはその対象は本だけでなく、文芸賞であったり、文芸評論家でもあったり。
とことんご自身の声に正直なのが伝わってきます。
こういったスタイルは気持ちがいいです。

どうしてそこまで…と思っていたら、本書の最後に次のようにありました。
これからもつまんない小説にはつまんないって言いたいし、面白い小説には惜しまず絶賛の言葉を連ねたい。
自分の考えをなるべくストレートに断定形で記したい。
だって、そんなのちっぽけなわたしのささいな意見にすぎないんだから。
わたしがつまんないと思っても、他の人にとっては面白い小説なんていくらだってあるんだから。
自分の感想はその作品を読んだ人数分の一の意見にすぎないんだから。
“絶対”なんてものは、それこそ絶対ないんだから。
たがら、わたしは安心して こんな小説ダメだ って断定できるんです。
素晴らしい…
こういった確固たるスタンスを持てるようになりたいですね。

◆本書を読んで読みたくなった本◆
ミドル・セックス
奇術師(クリストファー・プリースト)
宗教が往く
ヒューマン・ステイン
ノリーのおわらない物語
ケルベロス第五の首
gift(古川日出男)
奇跡も語る者がいなければとなり町戦争
夜のピクニック
逃亡くそたわけ
ユージニア
女王様と私
リンさんの小さな子
シャングリ・ラ
レキオス
LOVE(古川日出男)
沼地のある森を抜けて
ミステリ・オペラ
マヂック・オペラ
国書刊行会
ナンバー9ドリーム
そんなはずはない
赤朽葉家の伝説
私の男
有頂天家族
ヴァーノン・ゴッド・リトル
終わりの街の終わり
東京島
テンペスト
ディスコ探偵水曜日
黄金旅風
多すぎる(汗)

◆オススメしたい方◆
・爽快な書評を読みたい方
・良質なSFやミステリ、小説の書評を読みたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(学習研究社HP内)
書評王の島(著者 豊崎 由美氏ブログ)
TVBros.公式サイト

■関連過去エントリ■
[Book]私をつくった名著 人生を変えた1冊 黄金のブックガイド
[Book]10年後あなたの本棚に残るビジネス書100
[Book]投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術
[Book]本調子



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2009年05月05日

[Book]ビッグゲーム

ビッグゲーム (講談社文庫)(講談社、著者:岡嶋 二人)
ビッグゲーム (講談社文庫)
岡嶋 二人
講談社
売り上げランキング: 366609

◆概要&感想◆
野球好きにはたまらないミステリ。
データ野球とその諜報合戦にまつわる事件がベース。

本書の刊行は1985年。
1985年と言えば、データ野球の代名詞であるID野球を提唱した野村監督が解説者だった時代であり、清原が甲子園を沸かした年。

まだデータ野球といった流れが出る前の話であり、著者の慧眼には驚かされます。
こうした諜報合戦は本書のように激しくはないものの、現実に各球団繰り広げていたであろうと思いますし、臨場感もなかなか。

ふと思ったのは、これの現代版を描くとなるとどうなるのかな、ということ。
きっとものすごいことになります。
う〜ん、読んでみたい。

◆オススメしたい方◆
・野球にまつわるミステリを読みたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(講談社HP内)

■関連過去エントリ■
[Book]クラインの壺 (講談社文庫)



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2009年05月04日

[Book]キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢

キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢(太田出版、著者:町山智浩)
キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
町山智浩
太田出版
売り上げランキング: 1795
おすすめ度の平均: 4.5
2 僕がアメリカに住んでた時に周囲にここに出てくるようなアメリカ人はいませんでした
5 安い!
5 アメリカの見方が変わるかも?
5 アメリカの根
5 読み終わった後、友だちに話して聞かせたくなる話題が満載の書

目次
アーミッシュのセックス、ドラッグ、ロックンロール体験
宝くじで19億円当てて一文無しになった男
NASAが開発したオムツで大陸横断
38度線を北に越えたアメリカン・ジャイアン
ドンキーコングに賭けた負け犬パパ
「遺産は孫じゃなくてワンちゃんに譲るわ」
自分の目を奪った男の求愛に応えた女
トム・ハンクスが時給10ドルでコーヒー淹れるか?
「あなたは実は双子だったんです」
スヌーピーは不倫のときめきで宙に浮いた
ガチャガチャとギャングと車椅子の神父
レイア姫はアル中でヤク中で結婚相手はホモ
晴れた日に洗濯物を干す自由を我等に!
姫、騎士、馬上試合、おとぎ話を生きる人々
「天国は素晴らしい? じゃ、今、死ねば?」
聖女になった元ジャンキー・ママ
となりのシャブ工場
脳内チップで君もリモコン人間に
萌え萌えヒットラー!
南北戦争で南軍が勝っていたら
ウェンディーズ親指混入事件の真相
詐欺富豪は自分を縛って自分を刺した?
マイホーム・パパは3人の妻をかけもち
O・J・シンプソンがついに妻殺しを告白?
「ずっと幼いままでいて」と願う親は多いけど
ホット・フォー・ティーチャー!
「話し方を教えて」
デスメタルからビン・ラディンの片腕に
ピザ屋の首輪爆弾と発明おじさん
プレデターをネットで釣りあげろ!
ビー・マイ・ベイビー、さもなくば射殺
白人の樹、黒人の樹、縛り首のロープ
これがほんとのパン屋襲撃!
ブッシュ大統領の『エデンの東』
グーグル社員はブログしたらクビ?
ビンボー人にはウンコを食わせろ?
マイスペースはヘンタイの巣!
経済界のスターになった16歳の童貞
いいコビトさんと悪い子鬼の編集合戦!
ネット時代の世界的に有名な無名人
グーグルは社内にサウナ医者合コン完備
アルメニア人のハワード・ヒューズ
出会い系に釣られたMS社員のペニス流出
現代アートってガキのラクガキとどう違うの?
ロックが一発屋ばかりになった理由
チューニングを知らないギタリスト
危険な歌詞より「裏打ち」がコワイ!
プレスリーはベーグル食べたか?
ロックの野蛮人はブッシュの隣人
20年目の『フェーム』
運指なんか見る奴はバングルスだ!
ラジオ局へのワイロでソニー有罪
僕の宇宙で僕は赤ちゃん
100万円の童貞バスターズ
サラ、いつわりのいつわり
スーパーマンは力道山
レズでイったら18歳未満お断り
ブスとガリ勉、有色人種お断りの女子大生寮
キャプテン・アメリカはなぜ死んだか
フセインとオサマのニャンニャン写真発見!
福美さんはアメリカで放送禁止
バイブレイターはヒステリーの治療器だった
アイアンマンは一人軍産複合体
30日間ハッパ吸いまくり実験
CMなしで『1900年』を5時間放送したテレビ局
ママが2人いたっていいじゃないか
福音派キリスト教徒の30日間イスム体験
「オタクってスポーツマンより頼りになるのね」
ペニスに真珠を入れた小学生
特殊メイクで白人が黒人、黒人が白人に!
アジア人は計算が得意で黒人は足が速い?
「かざふすたんハぶっしゅノてろヲ支持シマス」
お前の母ちゃんデベソ! は万国共通
地球から見て最も明るい惑星は何?
酔っ払って寝ると妖精が顔にチンポ描くぞ
父の日のプレゼントはイラク侵攻!
「ミスコンの女王は皿洗いなんかしないの!」
結婚相手の前でウソ発見器にかけられる!
隣の老夫婦もフリーセックス世代
『マトリックス』の監督が性転換マゾ奴隷に?
ポートマンのPはプッシーのP?
大富豪になったストリッパーの死
パリスになりたいバカ娘病に喝!
64歳になったポールを捨てた女
トム・クルーズの娘のウンチが百万円?
パリス・ヒルトン大脱走!
トム・クルーズは宇宙の帝王と戦っている
ハンナ・モンタナは第2のブリトニー?
トオルんちは医者か弁護士かユダヤ人か
ホットドッグの早食いで地球を守れ
日本のコギャル・ファッションは世界最先端
「粥」の刺青が目に入らぬか!
優勝はセックス中毒者チームです!
涙目アンカーマンは大富豪の御曹司
地獄の黙示録からディズニーのアイドルに
「アメリカそのものが巨大なミスコンなんだ!」
スーパー証券マンの住所は公衆トイレ
カブールの空に凧は飛んでいるか
バイバイ・アメリカン・パイ
私の顔は見る人の心を写す鏡
80歳から「ワイルドサイドを歩け」
ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記から引用させていただきました)

◆本書を読む視点◆
・アメリカに根を下ろした日本人が見るアメリカとは?

◆本書を一言で表すと◆
・日本にいては見えないアメリカの姿(文化編)

◆概要&感想◆
本書は、以前エントリした「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」の文化編とも言うべき一冊。

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」では、主に政治やメディアに焦点が当たっていましたが、本書では主に文化や事件、芸能についてのコラムを収録。

その数102本、380ページ。
これで税込1,197円というのは、著者がブログで書いていますが確かにお値打ちかも。

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」も非常に面白く読ませていただきましたが、それ以上に本書では不思議な世界が描かれています。

文化面での話なので、政治やメディアと比べても一層独自色が出やすく、ローカライズされていることもあると思いますが…
鵜呑みにするのは危険だと思いますが、本書にあるような側面があるという事実に目を向けることも大切かと。

面白いと思ったのは、アメリカのテレビバラエイディの企画の柔軟さというか斬新さ。
ほんと日本よりも自由ですね…
実際見てみたいものもあります。
が、その分、子供が見ていいかいけないかも厳格で、かつそれが守られているのもわかる気がします。

一方で依然としてある人種の対立であったり、格差社会に基づくコラムも多く掲載されており、アメリカという国が内包する危うさのようなものも感じます。

ただ笑えるだけでなく、文化の勉強にもなり、なによりアメリカという国に住む人々の顔がほんの少しですが垣間見える、そんな一冊です。

◆オススメしたい方◆
・アメリカの文化や事件に興味がある方
・普通のメディアが伝えないアメリカの姿に興味がある方
・面白いコラムを読みたい方

■関連リンク■
本書紹介ページ(太田出版HP内)
ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記(著者 町山智浩氏ブログ)

■関連過去エントリ■
[Book]アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
[Book]ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書)
[Book]ルポ 貧困大国アメリカ



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